研究課題/領域番号 |
11671835
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉村 啓一 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (30000938)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | アミラーゼ / プライミング / 融合 / cyclic AMP / Ca^<2+> / cyclicAMP / Carbachol / Isoproterenol / amylase secretion / fusion / exocytosis / priming / アミラーゼ分泌 / priming(プライミング) / fusion(融合) / CAMP |
研究概要 |
耳下腺アミラーゼの分泌において細胞内情報伝達体とされるcyclic AMP(cAMP)とCa^<2+>の役割、および両者の相互作用を正常細胞を用いて潅流系で解析した。耳下腺におけるアミラーゼ分泌は開口分泌で行われ、その過程はprimingと細胞膜と分泌顆粒と融合(fusion/exocytosis)という二つからなる。したがって問題はcAMPやCa^<2+>が開口分泌のこれらの過程の調節にいかに関与するか、および両者の相互作用を明らかにすることである。我々の成績はcAMPはA kinaseの活性化により主にprimingを直接に促進し、一方Carbachol(Cch)などCa^<2+>系はcalmodulinを介しprimingと融合の両過程、特に後者に顕著な促進効果を及ぼす。このprimingに及ぼすcAMPの作用はゆっくりと効果を発現するのに反し、Ca^<2+>のそれはrapidに生じるという点で大きく異なる。cAMPはprimingと融合に及ぼすCa^<2+>の作用を共に顕著に増強する。Protein kinase C の活性化剤PDBuもprimingを促進し、その効果はゆっくり発現する。これらの種々のアゴニストのPrimingに及ぼす作用が異なるが、この差がいかなる細胞内mechanismの違いに起因するのかはまだ明らかではなく、今後の重要な研究課題である。cAMPはまたfusionに及ぼすCa^<2+>の作用を最大効果とaffinityともに顕著に増強する。Carbacholのdose-responseがinitial peak とplateauで異なる。またこのことはprimin少量のCchでprimingがすでに最大に促進されていると考えられる条件下でも多量のCarbacholはfusionを明らかに促進する。このことはCa^<2+>系でみられるprimingとfusionに及ぼすCch(Ca^<2+>)の二つの効果がそれぞれ独立に調節されていることを示唆する。
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