研究課題/領域番号 |
11671838
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 昭和大学 (2000) 大阪大学 (1999) |
研究代表者 |
井上 富雄 昭和大学, 歯学部, 教授 (70184760)
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研究分担者 |
脇坂 聡 大阪大学, 歯学部, 助教授 (40158598)
増田 裕次 大阪大学, 歯学部, 講師 (20190366)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 三叉神経 / 運動ニューロン / in vitro / パッチクランプ / スライス標本 / セロトニン / カルシウム電流 / スパイク後過分極電位 / A-キナーゼ |
研究概要 |
【研究目的・方法】 哺乳類の摂食行動は生後、発育に伴って吸啜運動からより複雑な咀嚼運動に転換していく。この時摂食行動に関与する中枢神経回路が、口腔諸器官の生後発達と密接に関連して発達していくことが口腔機能の正常な発達に必須であると考えられる。ここで三叉神経運動ニューロンは、吸啜や咀嚼運動を行う際に、中枢の神経回路において形成された下顎の運動指令を筋の収縮を介して下顎の運動に変換する重要な役割を果たす。そこで本研究はこの三叉神経運動ニューロンに着目し、三叉神経運動核を含むラット脳幹スライス標本にパッチクランプ法および細胞内染色法等を適用して、生後さまざまな時期の三叉神経運動ニューロンの基本的電気特性、形態学的特性の記録・解析を行い、三叉神経運動ニューロンの生後発達様式および口腔機能の発達における役割を明らかにすることを目指し、以下のことが明らかとなった。なお補助金は、パッチクランプ用増幅器、電気刺激装置の購入、成果発表の旅費、謝金、電極代などの消耗品代に使用した。 【研究成果】 1.離乳が終わったラットでは、5-HT_7受容体の活性化に続くA-キナーゼの活性化を介してスパイク後過分極電位(mAHP)が抑制された。また、細胞外Ca^<2+>濃度上昇によってC-キナーゼがより活性化されれば、5-HT_7受容体の活性化によるmAHPの抑制効果が増強された。 2.新生仔ラットでは、セロトニン投与により低閾値活性型(LVA)Ca^<2+>チャネルのkineticsが変化して、LVA Ca^<2+>電流が増強されており、この効果は5-HT_<1A/2/7>受容体以外の関与で生じていた。 以上の結果から、三叉神経運動ニューロンは、発育の時期によってセロトニンに対する応答メカニズムが異なっていることが示唆された。
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