研究課題/領域番号 |
11671909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
池見 宅司 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (80102565)
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研究分担者 |
神谷 直孝 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (00256893)
河野 善治 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (40147707)
山本 憲廣 日本大学, 松戸歯学部, 助手 (90301556)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | う蝕予防 / 炭酸ガスレーザー / フッ化物 / エナメル質耐酸性 / 歯質耐酸性評価 / 色彩色差計 / スーパーパルス / 自由電子レーザー / フッ化ナトリウム / 歯質耐酸性 / 明度 / コンタクトマイクロラジオグラム / 非破壊的方法 / エナメル質 / 耐酸性 / フッ化カルシウム / 光沢計 / 乳酸 / エレメントアナライザー / 牛歯エナメル質 / Y値 |
研究概要 |
歯質耐酸性の獲得はう蝕予防の点からも重要であり、う蝕予防の研究に携わる研究者の多くは、このことに関して数多くの研究を重ねてきた。最近では、レーザー機器が歯科診療に導入され、さらに生活歯漂白という新しい治療がおこなわれるようになり、従来の方法とは異なった考えと方法のもとにう蝕予防法が検討できる時代となってきた。炭酸ガスレーザーだけで歯質の耐酸性を獲得するには高出力のエネルギーが必要となり、歯質の変性を惹起させる可能性がある。そこで、フッ化物との併用によって安全且つ効果的に耐酸性獲得がなされることを、一連の実験を通して明らかにし、その方法ならびに応用時期の検討を主目的として実験を行った。その際、耐酸性獲得の評価方法についても従来とは異なった簡便な方法を模索し、エナメル質表面の酸による脱灰の程度を色彩色差計にて評価できるシステムの構築を目指した。以下に本実験で得た重要な知見について列記する。 1.色彩色差計によるエナメル質耐酸性の評価では、脱灰液として燐酸よりも乳酸を用いたほうが反射増加量(Y値)とカルシウム溶出量との間に高い相関がみられた。また、フッ素を作用させたエナメル質では作用させなかったものよりも反射増加量は小さくなった。 2.炭酸ガスレーザーのスーパーパルスにおけるフッ化物併用実験では、レーザー照射後フッ化物を作用させ更にレーザ照射することで、歯質の耐酸性は向上した。 3.生活歯漂白後のエナメル質は酸による脱灰を受けやすいことが判明し、フッ化物を作用させると健全歯と同程度まで耐酸性が回復していた。 4.生活歯漂白後にフッ化物と炭酸ガスレーザーを併用することによって、エナメル質の耐酸性は健全歯以上に回復していた。 5.自由電子レーザーによる波長8.5μmの照射では、歯質に損傷を与えにくいことが示唆された。
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