研究課題/領域番号 |
11671928
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岡崎 正之 広島大学, 歯学部, 教授 (30107073)
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研究分担者 |
吉田 靖弘 広島大学, 歯学部, 助手 (90281162)
野村 雄二 広島大学, 歯学部, 助手 (80218370)
若狭 邦男 広島大学, 歯学部, 助教授 (00136095)
島津 篤 広島大学, 歯学部, 助手 (10274094)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 生体接着分子 / アパタイト / コラーゲン / 積層膜 / 骨芽細胞 |
研究概要 |
生体接着性の優れたバイオミメティック人工歯根膜の開発研究を進めていく上で、人工歯根膜をいかにして天然歯根、人工歯根材料や歯槽骨と接合するかが大きな問題となる。これまでの研究で化学的処理や接着剤を用いれば、ある程度良好な接着は可能であることがわかったが、生体の代謝性を考慮すると、"生体接着分子"の概念を利用する方が生体に相応しいより強固な結合が得られるのではないかという考えに立ち至った。幸いにも最近の研究を駆使したコンビナトリアル・ケミストリーの手法をもってすれば、接着分子の合成が可能となっている。本研究では、まず、骨アパタイトに類似した炭酸アパタイトを合成し、酵素処理コラーゲンを混合することによりアパタイト・コラーゲン膜を作成し、これらを積層することによりハイブリッド化を図った。次に、アパタイト・コラーゲン積層膜表面への接着分子の付与方法とシーケンスの最適化を行ない、目的とするシーケンスを付与することが可能となった。また、細胞培養による生体接着試験並びに動物実験による生体親和性についても検討した。生体接着ペプチドRGDXを付与したアパタイト・コラーゲン積層膜ペレットを作成し、骨芽細胞培養による細胞接着試験を行なったところ、骨芽細胞はペレート上に長く伸展し良好な細胞接着が観察された。また、ラットや家兎等を用いた動物実験により、周辺組織に際立った炎症反応は認められず生体親和性が良好で、埋入試料と骨との界面に多くの骨芽細胞の集積しているのが認められた。以上の結果、本研究で試作したアパタイト・コラーゲン積層膜は、軟組織・硬組織両者に接合し得る人工歯根膜システム用生体材料として期待される。
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