研究課題/領域番号 |
11671936
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
村田 比呂司 広島大学, 歯学部, 助手 (40229993)
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研究分担者 |
熊谷 宏 広島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60284212)
貞森 紳丞 広島大学, 歯学部, 助教授 (40187167)
浜田 泰三 広島大学, 歯学部, 教授 (50034244)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 組織調整材 / アルコール / セバシン酸エステル / 粘弾性 / ゲル化 |
研究概要 |
高齢化社会を迎え、総義歯の難症例が増加している。このような患者の治療には、組織調整材により床下粘膜に生じた病変や歪を正常な状態に回復させ、動的印象後、弾性裏装材によりリライニングを行う術式は非常に効果的である。本研究では各種エステル、ブチル系ポリマーおよび抗菌剤と本材の成分の溶出ならびに粘弾性的性質との関係を明らかにし、長期間使用可能とするためアルコールを含有せず、かつ可塑剤として安全性の高いセバシン酸エステルを用いた抗菌性を有する組織調整材を開発することを目的とする。 11年度はまず組織調整材を含む軟質義歯裏装材の動的粘弾性の評価方法の確立を行った。これに関してはBiomaterialsに発表した。ついで現在市販されている材料について、ゲル化進行中およびゲル化後の動的粘弾性の測定をおこない、臨床的に使用可能なゲル化時間および粘弾性の範囲を決定した。同時に現在市販されている組織調整材の問題点について検討するため、重量変化と寸法変化との関係について測定を行った。研究成果はJournal of Oral Rehabilitationに発表した。 12年度はブチル系各粉末とアルコールを含有しないセバシン酸エステルより構成される組織調整のゲル化進行中およびゲル化直後の動的粘弾性、ゲル化時間を測定した。その結果適切な組成を有するブチル系ポリマーおよび粉液比を選択することにより、アルコールを含有しない組織調整を開発できることが示唆された。これらの成果については、日本補綴歯科学会、日本歯科理工学会および国際歯科研究学会(IADR)において発表し、現在論文を投稿中である。また今後さらにアルコールを含有しない組織調整材の耐久性、成分の溶出、抗菌剤の物性に及ぼす影響について検討していく予定である。
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