研究課題/領域番号 |
11672013
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
市ノ川 義美 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (20203101)
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研究分担者 |
松井 隆 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (00096504)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1999年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 器官培養 / 口蓋裂 / アポトーシス / 正中上皮索 / Fas / Fas Ligand / caspase 8 / 口蓋発生 / ICRマウス |
研究概要 |
目的 これまでに我々はin vitroにおけるマウス二次口蓋発生における口蓋板癒合部の正中上皮索消失に、Fas/Fas Lを介するアポトーシスが関与していることを報告してきた。今年度はFas/Fas Lを介するアポトーシスがいかに関与しているかを明らかにする目的でアポトーシス経路の阻害を行い、正中上皮索消失への影響を検討した。 方法 妊娠13.5日齢のICRマウス胎仔口蓋組織の器官培養を行った。阻害剤としてcaspase-8 inhibitorを使用し、添加群と非添加群各々についてHE染色による形態学的観察、Fas/Fas L染色による免疫組織化学的観察を行い比較検討した。 結果 HE染色においては添加群、非添加群ともに左右口蓋板の正中方向への発育は継続しており、添加群においても正中上皮索の消失と間葉組織の交通が認められた。また癒合部に残存した上皮細胞中にはアポトーシスを示唆する特徴的な形態的変化を認めた。 Fas/Fas L染色において、非添加群ではFas/Fas L陽性を示すシグナルが癒合部に残存する上皮細胞中に発現していたものの、添加群においては残存する上皮中にFas陽性シグナルは認められなかった。 考察 添加群、非添加群ともに口蓋板の成長発育は継続されていたことから本実験に用いたcaspase8 inhibitorは正中上皮索消失や間葉組織の発育に影響を与えないものと考えられたが、添加群においてはFas陽性のシグナルを認めず、Fas/Fas Lを介するアポトーシス誘導経路の阻害されているものと考えられた。しかしながらアポトーシスを示唆する形態学的変化も認められていることから正中上皮索消失はFas/Fas Lを介するアポトーシスのみによって遂行されるのでなく、他の経路のアポトーシス、あるいはアポトーシス以外の機序が大きく関与していると考えられた。
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