研究課題/領域番号 |
11672111
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
森本 俊明 静岡県立大学, 薬学部, 助教授 (60046307)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1999年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 不斉配位子 / ホスフィン配位子 / パラジウム触媒 / 不斉触媒 / 不斉アリル化 / エナンチオ選択性 / ケテンシリルアセタール / 不斉ヒドロシリル化 / キラル素子 / カルボアニオン / キラリティ / イミノ-ホスフィン配位子 / ジホスフィン配位子 / ロジウム触媒 / ヒドロシリル化 |
研究概要 |
本研究では、光学活性α-アミノ酸から容易に得られるアミノアルコールを出発物質とする汎用性の高いキラル素子β-(diphenylphosphino)alkylamineを合成し、これを鍵化合物とする新規不斉ヘテロハイブリッド型配位子であるアミジン型配位子VALAPおよびそのイミン型類縁体、ならびにビスアミド型ジホスフィン配位子の開発を行い、それらがパラジウム触媒不斉アリル位アルキル化反応の優れた不斉配位子であることを明らかにした。すなわち、配位子VALAPや電子供与性p-置換基をもつベンジリデンイミン型類縁体は、鎖状のジフェニルアリル化合物を用いるPd触媒アリル化で高い選択性(90%ee以上)と触媒活性を示すことを明らかにした。また、求核種としてハード性が高く選択性の出しにくいモノエステルについては、ケテンシリルアセタールとすることで高い選択性が実現できることを明らかにした。一方、これまで高い選択性をあげることが難しがった環状アリル化合物2-cyclohexenyl体に対しては、フタロイル基をもつビスアミド型ジホスフィン配位子が有効で、99%eeの高い選択性を実現した。また、このビスアミド型配位子は、同じキラル素子を用いながらそのスペーサー部分を変えることによって、鎖状基質において選択性が大きく逆転するという興味ある事実を見いだした。その他、ケトン類のRh触媒不斉ヒドロシリル化についても検討し、スペーサー部の選択性に及ぼす効果を明らかにした。さらに、二座配位子の金属錯体における不斉環境をPr/Mr-chiralityで分類する方法を提起し、触媒的アリル化反応のエナンチオ選択性に関するメカニズムを考察した。このPr/Mr-chiralityモデルに基づいてほとんど全ての二座配位子が分類でき、かつ生成物の立体と配位子のキラリティとの間によい相関関係があることを明らかにした。
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