研究課題/領域番号 |
11672113
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東北薬科大学 |
研究代表者 |
広井 邦雄 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (00012641)
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研究分担者 |
川岸 良湖 東北薬科大学, 薬学部, 助手
宮内 聡美 東北薬科大学, 薬学部, 助手
阿部 育子 東北薬科大学, 薬学部, 助手
金澤 倫子 東北薬科大学, 薬学部, 助手
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 触媒的不斉合成 / 不斉環化化反応 / パラジウム触媒反応 / キラルスルフィニル基 / 不斉配位子 / 不斉炭素-炭素結合形成反応 / コバルト触媒反応 / エナンチオ選択性 / 不斉環化異性化反応 |
研究概要 |
系内に複数の不飽和結合を有する化合物は、遷移金属触媒の作用により環化し、容易に環状化合物を与える。これらの反応の過程で不斉源として不斉補助基或いは不斉配位子を用いると、環状化合物の触媒的不斉合成が可能となる。 遷移金属触媒による不飽和系の不斉環化反応に関して、以下のような研究結果が得られている。 1.系内に2つのene部および1つのyne部を含む対称性反応基質を用いて、不斉phosphine配位子およびパラジウム触媒によるエナンチオ場選択的不斉環化異性化反応について検討し、反応の詳細、および不斉誘起機構を明らかにした。また、キラル補助基として系内にキラルスルフィニル基および(S)-proline部並びにカルボキシル基を導入し、エナンチオ場選択的反応を行い、その影響を明らかにした。 2.反応点周辺にカルボキシル基を有する1,6-enyne化合物の不斉phosphine配位子およびパラジウム触媒による不斉環化異性化反応を行い、不斉phosphine配位子およびカルボキシル基の及ぼす影響を調べ、その立体化学を明らかにした。また、不斉源として(S)-proline部および(S)-tetrahydro-isoquinoline部およびキラルスルフィニル類を用い、カルボキシル基の効果と併せてその影響が極めて高いことを示し、その不斉誘起機構を推定した。 3.系内にキラルスルフィニル基を有するenyne化合物のCo触媒による不斉環化反応を行い、キラルスルフィニル基の不斉環化に及ぼす影響を調べた。また、キラルホスフィン配位子の影響も調べ、劇的な効果があることを見出した。特に基質の置換基によって大きく左右されることを明らかにし、不斉触媒化に初めて成功した.さらに、光学活性の含硫α-アミノ酸誘導体を反応基質として用いて硫黄原子とコバルト触媒との関わりを明らかにした.生成物の絶対配置をX線結晶解析により決定し、反応機構を解明した. 4.側鎖の末端位にキラルスルフィニル基を有する(1,3-butadienyl)cyclopropane誘導体のパラジウム触媒によるcyclopentene体への不斉変換を行い、反応の立体化学を確定し、キラルスルフィニル基の影響を明らかにした。
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