研究概要 |
1)四種類(AC4,AD1,CE9,FA3)の抗PHBPマウスモノクローナル抗体の作成に成功した。AC4とCE9は非還元のPHBPとのみ反応しPHBPの精製に適していた。一方、AD1とFA3は精製には適していなかったが、還元したPHBPとも反応した。 2)各種MCA-ペプチドを用いた消化実験で、PHBPはアルギニンのC末を最も効率良く切断し、次いでリジンのC末を切断したが、その他のアミノ酸のC末は切断しなかった。 3)PHBPは自己消化により内部が一ケ所切断され活性型に変換するセリンプロテアーゼである事が明かとなった。また、この自己活性化はホスファチジルエタノールアミン等の陰イオン物質の存在により促進された。 4)PHBPのプロテアーゼ活性を阻害する蛋白質を血漿中より精製し、そのアミノ酸配列を同定したところClインヒビターであった。 5)PHBPにより切断される血漿蛋白質を調べたところ、フィブリノーゲンやフィブロネクチンを切断した。また、一本鎖のウロキナーゼを切断し活性型に変換した。
|