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常染色体劣性若年性パーキンソニズムの原因遺伝子パーキンの発現とその生理機構

研究課題

研究課題/領域番号 11672199
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生物系薬学
研究機関摂南大学

研究代表者

堀 隆光  摂南大学, 薬学部, 講師 (00199522)

研究分担者 服部 信孝  順天堂大学, 医学部, 講師 (80218510)
研究期間 (年度) 1999 – 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードパーキン / パーキンソン病 / パーキンソニズム / 遺伝子産物 / 神経細胞 / 分化 / 発達 / イムノブロッティング / 培養細胞 / 発現 / 脳
研究概要

パーキンソン病は脳の黒質ドパミン性神経細胞の変性を主病変とする疾患である。パーキンソン病の多くは孤発性であるが、一部には遺伝性のものも存在する。1998年、常染色体劣性若年性パーキンソニズム(AR-JP)の原因遺伝子parkinが発見された。parkinの遺伝子産物のN末端側にはユビキチン様ドメインが、また、C末端側にリングフィンガーモチーフが存在し、重要な生理機能を持つことが予想される。本研究を遂行中の2000年にはパーキンタンパクがユビキチンリガーゼとしての機能を持つことが報告されたがパーキンソン病との関連は不明である。本研究は、パーキンタンパクの生体における役割を解明するため、パーキンタンパクの発現解析を中心に研究を行った。
本研究の初年度は発生・発達段階における各組織でのパーキンタンパクの発現について、イムノブロッティングを用いて検討を行った。ラットの妊娠後、胎児期から成熟期に至るまでの各段階で各組織の試料を調製した。この時、特に脳内部での発現部位を詳細に検討するため、脳を大脳皮質、中脳、小脳、海馬、線状体、視床下部、橋・延髄に分画し、他の臓器とともにパーキンの発現を調べた。その結果、ラット脳の7分画すべてと、脊髄、心臓でパーキンの強い発現が見られた。また、各組織でのパーキンの発現量を胎児期から成熟期にかけて調べたところ、脳のすべての画分において、その発現が経時的に顕著に増加していた。脊髄、心臓においてはこのような変化は認められなかった。以上の結果より、パーキンが神経細胞の分化、ネットワークの形成に関与する可能性、また、神経細胞への分化後の細胞機能に重要な働きを持っていることが示唆されたため、2年目には神経培養細胞を用いて発現解析を行った。
副腎髄質クロマフィン細胞であるPC-12細胞は、神経成長因子(NGF)で刺激することにより突起を伸長し神経様細胞に分化することが知られている。上記の実験でパーキンタンパクが脳に特異的に存在したことから、PC-12細胞を神経様細胞に分化させることによりパーキンが発現するようになるのではないかと考え、細胞分化とパーキンタンパク発現との関係を検討した。その結果、NGF刺激によるPC-12細胞の神経様細胞へ分化の程度とパラレルにパーキンが発現してくることが証明された。パーキンタンパクは神経細胞への分化と同調して強く発現するようになることから、神経細胞への分化過程あるいは神経細胞としての機能に重要な機能を持っていることが示唆された。

報告書

(3件)
  • 2000 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1999 実績報告書

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公開日: 1999-04-01   更新日: 2016-04-21  

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