研究課題/領域番号 |
11672233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 大阪薬科大学 |
研究代表者 |
三野 芳紀 大阪薬科大学, 薬学部, 助教授 (60125119)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2001年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ダイオキシン / 分解 / 無毒化 / キノコ / 土壌 / Fe^<3+> / H_2O_2 / 生物分解 / 化学分解 |
研究概要 |
ダイオキシン汚染土壌の浄化法の開発を目的として、白色腐朽菌を用いる生物分解法、簡便で安価な化学分解法、および無毒化(除去)法に関する実験を行い、以下のような知見を得た。 生物分解法:ダイオキシンとして比較的低毒性の2,7-DCDD(二塩化物)を用いて、数種の白色腐朽菌の分解活性を調べた。培養条件等の詳細な検討の結果、シイタケ、マイタケ、エノキタケにおいて、2週間の培養(酸素100%、リグニン添加20mg/10ml)で、30-40%のダイオキシンの分解が認められた。この活性は、ダイオキシンを分解することが既に分かっている白色腐朽菌の1種(ファネロキエーテ・クリソスポリウム:輸入有害菌に指定されている)の分解活性とほぼ同程度であった。このように、身近なキノコにダイオキシン分解活性が認められたことは、将来、キノコを用いるダイオキシン汚染土壌・浄化プラントの可能性を示唆するものであり、興味深い結果と思われる。 化学分解法:種々の試薬の色素分解活性スクリーニングを行い、その結果、Fe^<3+>-H_2O_2混合試薬がDCDDに対して、強い分解活性をもつことを見出した。70℃、Fe^<3+>(8mM)-H_2O_2(1%)15分間でDCDDはほぼ完全に分解できた。また、汚染モデル土壌においても、この混合試薬がDCDD分解に有効であることを確認した。この化学分解法は、安価で、環境への2次汚染の心配もないため、実用的な浄化法として大いに期待される。 無毒化法:土壌中のダイオキシンを分解せずに、除去することも、土壊浄化の一手段である。われわれは、土壌中のDCDDが水蒸気蒸留で完全に除去できることを見い出し、実際の汚染土壌でも有効であることを明らかにした。
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