研究課題/領域番号 |
11672275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 共立薬科大学 |
研究代表者 |
園田 よし子 共立薬科大学, 薬学部, 助教授 (30050743)
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研究分担者 |
笠原 忠 共立薬科大学, 薬学部, 教授 (60049096)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 接着斑キナーゼ / PI3-kinase / Akt / サバイバルシグナル / 脳腫瘍細胞 / アポトーシス / IAP / NF-kB / FAK / survival / glioma / apoptosis / NFκB / PI_3-kinase / NFkB |
研究概要 |
FAKを殆ど発現していないHL-60細胞にFAKをトランスフェクトしてFAK過剰発現細胞株を樹立した。またベクターのみをトランスフェクトした細胞株も樹立した。これらの細胞株を酸化ストレスとして過酸化水素、抗がん剤としてエトポシドで刺激し、アポトーシスをおこすか調べた。その結果、親細胞およびベクター細胞がアポトーシスをおこしたのに対し、FAK過剰発現細胞株はアポトーシスをおこさず抗アポトーシス機能を獲得した。その機序を調べたところ、抗アポトーシス分子であるIAPタンパクの発現上昇とNFkBの活性化がおきていることがわかった。次にFAKのタンパク合成を完全に抑制できるようなdominant negativeに働くY397F-FAKをHL-60細胞にトランスフェクトしてその機能を調べた。その結果、Y397F-FAKは抗アポトーシス機能を消失しており、さらにトランスフェクトした細胞はアポトーシスをおこしやすくなっていた。Y397F-FAKをアデノウイルス法により脳腫瘍細胞T98Gにトランスフェクトし、アポトーシスをおこさせることができるか調べた。その結果、Y397F-FAK単独でアポトーシスをおこさせることができた。さらにそのアポトーシスにはカスパーゼ6の活性化とFAKの解裂を伴っていた。腫瘍細胞T98Gにアポトーシスをおこさせ、増殖を抑制できる可能性のある薬物として免疫抑制剤として開発中のFTY720を調べた。その結果、免疫抑制剤として設定されている濃度よりは高いが、T98Gにアポトーシスをおこさせた。これに比べ、エトポシドは高濃度でもアポトーシスをおこすことができなかった。このアポトーシス耐性はFAK-PI3-kinase-Aktのサバイバルシグナルの活性化によるものであることがわかった。
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