研究課題/領域番号 |
11672349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎・地域看護学
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研究機関 | 大阪府立看護大学 |
研究代表者 |
臼井 キミカ 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (10281271)
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研究分担者 |
長畑 多代 大阪府立看護大学, 看護学部, 講師 (60285327)
佐瀬 美恵子 大阪府立看護大学, 看護学部, 講師 (10305667)
津村 智恵子 大阪府立看護大学, 看護学部, 教授 (40264824)
中田 智子 大阪府立看護大学, 医療技術短期大学部, 教授 (70271476)
松田 千登勢 大阪府立看護大学, 看護学部, 助手 (70285328)
黒田 研二 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (70144491)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 高齢者虐待 / 在宅要介護高齢者 / 要因分析 / 比較対照法 / 事例研究 / 介入プログラム / 電話相談 |
研究概要 |
1.事例・対照調査による在宅要介護高齢者虐待の発生要因分析【方法】対象は大阪府下の高齢者虐待事例(ケース群)と、ケース群の性・年齢をマッチングさせた虐待のない事例(対照群)。調査方法は訪問面接調査。【結果・考察】面接できたのはケース群、対照群のそれぞれ73人であった。両群間で有意差があった項目は痴呆、重介護状態、ストレス、性格の偏り・精神障害、経済的困窮、家族親戚の無理解・協力がない等であり、判別分析で虐待との関連が最も大であったのは高齢者と介護者間の人間関係であった。要因は複合しており、中でも関係性に焦点をあてていくことが重要。 2.介入プログラム開発【方法】事例検討と全国事例・対照調査。【結果・考察】(1)介入の課題は(1)情報が断片的で、的確なアセスメントが困難。(2)現状ではアセスメントの場がない。(3)緊急保護の時機を逸している。(2)緊急保護を躊躇させる要因(1)予算措置や委託契約がされていない(2)入所ベッドの常時確保が困難(3)措置に否定的イメージがあり担当者はその下で行動しなければならない(4)当事者の主体性無視に繋がる可能性と、高齢者が自己決定不能な事態であることのジレンマの中で決断しなければならない(3)積極的な介入のためには(1)関連機関・職種によるチームカンファレンスにより全体像を明確にする(2)アセスメントの場として地域ケア会議の活用と活性化(3)緊急保護の基準作成(4)介護保険下では利用者主体等の原則が馴染まず、市町村が定期的に一定の基準でスクリーニングを行うなど早期発見のための積極的な施策が急務。(4)虐待は長い経過の中でエスカレートしていくが、予測的なアセスメントで予防できる可能性がある。(5)介入は(1)自由(2)安全(3)最小限の生活様式変更(4)最も非制限的なケアの選択の4原則を同時に満たし、対立時は個別に検討。高齢者へはエンパワーメント理念を用いた介入が有効、虐待者へは必要時精神疾患等の治療、カウンセリング、職業訓練・紹介等を含み、極めて個別性が高い。
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