研究課題/領域番号 |
11672367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 山梨医科大学 |
研究代表者 |
西脇 美春 山梨医科大学, 医学部, 教授 (60218229)
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研究分担者 |
箆伊 久美子 東邦大学, 医療短期大学, 助教授 (60219144)
菅野 美香 宮城大学, 看護学部, 助手 (60313798)
神林 玲子 山梨医科大学, 医学部, 助手 (70313799)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2001年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 不妊治療後 / 妊娠・産褥期 / 不安 / 自己受容性 / 対児感情 / 対処方法 / 不妊治療後妊婦 / 自己受容 / 危機 / 対処機制 |
研究概要 |
1.研究目的:不妊治療後に妊娠した妊婦の不安や自己受容性および対児感情を妊娠初期から産後6ヶ月までの変化と関係を明らかにし、看護の方向性を探る。 2.研究方法:対象;Y医科大学さん婦人科外来において不妊治療後に妊娠した妊婦17名(不妊群)と、自然に妊娠した妊婦45名(自然群コントロール群)。 調査時期;妊娠初期・中期・末期、産後1週・3ヶ月・6ヶ月の6時期を縦断的に調査した。 測定;不安にはスピルバーガらのSTAI、自己受容性は宮沢秀治によるSAI、対児感情は花沢成一の赤ちやんイメージ表を、妊娠に対する肯定的反応は自作の調査票を用いた。 Y医科大学の倫理規定にもとづき、調査内容を説明し了解を得た対象に調査した。 統計処理はSPSSを用いt検定と相関を行った。 3.結果及び考察 状態不安と特性不安は、不妊群も自然群ともに妊娠初期に最も高く妊娠中期以降の4時点も妊娠中期と同じく、妊娠初期より有意に低下した。不安は不妊群と自然群間には有意な差は認められなかった。妊娠初期の高不安の要因は流産に対する心配やホルモン動態の変化にともなう「つわり」などの不快症状の出現によることが考えられる 自己受容性については、6時点を通じて不妊群も自然群も有意な変化は認められなかったが、不安とは有意に負の相関が見られたことから、不安が高まれば自己受容性が低下することが明らかになった。また自己受容性は、自然群のほうが有意に高かった。このことは、自然群のほうが妊娠している現状に満足していることが考えられる。 育児動機と接近感情は、自然群は産後1週から有意に上昇したが、不妊群は産後6月になって他の時期より有意に上昇した。対児感情と不安や自己受容性に相関はなかった。不安や自己受容性と対児感情の間には相関はみられなかった。 妊娠に対する肯定的反応についても、自然群のほうが本人も家族も6時点のほとんどの時期で肯定的に受け止めており、それにともない対処方法もほとんどの時期に有意に変化していた。以上のことから、不妊群より自然群のほうが自己受容性や対児感情、妊娠に対する肯定的受け止めが高く、不妊群への援助の必要性が示唆された。
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