研究課題/領域番号 |
11672402
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 (2000-2001) 京都大学 (1999) |
研究代表者 |
岡 伸幸 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90252444)
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研究分担者 |
秋口 一郎 京都大学, 医学研究科, 助教授 (30115779)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2001年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 末梢神経 / ニューロパチー / COX-2 / 多発神経炎 / 神経周膜炎 / シュワン細胞 / ニューレグリン / 末梢神経障害 / CIDP / 軸索変性 / 神経再生 / ギラン・バレー症候群 / COX-2 インヒビター / ポリニューロパチー / アポトーシス |
研究概要 |
実験的アレルギー性神経炎(EAN)におけるCOX-2インヒビターの効果を示し、マクロファージのeffector levelに作用するものであることを明らかにした。とくに神経症状発症後の投与でも症状の軽減がある点に意義がある。次にヒトの生検神経におけるCOX-2の発現を検討した。慢性炎症性脱髄性ポリニューロパチー(CIDP)では、活動性の脱髄部位に一致してCOX-2陽性のマクロファージが認められた。またm-RNAレベルの増加を確認した。したがって、CIDPにおいて治療の選択肢の一つとしてCOX-2インヒビターが有効な可能性がある。 CIDPの成因において未だ自己抗体の関与は明らかでない。我々は1症例であるが、抗ガラクトセレブロシド抗体が高値を示し、症状の改善と共に抗体価が低下することを報告した。病理学的に電顕で髄鞘のuncompactionをみとめ、この抗体が病態と関わることを示した。 ポリニュロパチーの成因は多様であるが、とくに軸索障害性のもので難治の患者が少なくない。生検上再生所見に乏しい。この場合、シュワン細胞の細胞周期の停止、増殖の停止が病態と関わるのではないかと考え、軸索由来の栄養因子として最近注目されているneuregulinについて、ヒトの神経組織を検討した。その結果、neuregulin-β1快急性の軸索変性期の軸索と活発な再生軸索に強く発現していた。一方、慢性期のニューロパチーで再生のない神経では、ほとんど発現がなかった。以上より、何らかの方法でneuregulinを導入できれば、シュワン細胞の脱分化、増殖をおこし、神経再生を誘導できる可能性を示した。
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