研究課題/領域番号 |
11680029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
体育学
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研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
佐久間 春夫 奈良女子大学, 文学部, 教授 (10128572)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 注意 / 精神生理学 / 心拍 / バイオフィードバック / 脳波 / コーピング |
研究概要 |
本研究においては、高い競技パフォーマンスを達成する上で重要な要因となっている注意メカニズムについて、身体的、情動的、認知的要因からの基礎的な実験と、注意能力に大きな影響を与える心理的プレッシャーのコーピング(対処法)の検討を行った。 最初の研究では、競技種目ごとの注意メカニズムについて明らかにするため、認知スタイル(CST)といった外部情報の受容様式・処理様式の個人差をスポーツ競技種目との関連性から検討を行った。バスケットボール、ハンドボールの選手においては場独立型を、陸上競技、水泳選手においては場依存型の情報処理様式を示し、種目特性によって注意メカニズムの異なることを見いだし、さらに経験年数によって瞬間視範囲能力の向上が見られ、注意メカニズムを考える上で示唆に富む結果を得た。 次の研究では、注意メカニズムに影響を与える課題の難易度や対戦相手の強弱の認知といった心理的プレッシャーを操作することによって競技不安といった情動的要因として特性不安とパフォーマンスとの関係を取り上げた。その結果、低特性不安の者は、課題の難易度の増加によっても安定したパフォーマンスを示した。 3番目の研究では、注意能力持続のためのコーピング技法として、音楽の効果を脳波を中心に調べ、前頭部の機能局在を確認した。4番目の実験では、注意メカニズムの主体的要因のコントロールを目的に、内面的注意能力を高めるために、心拍バイオフィードバックを用い、パーソナリティ要因としての特性不安とパフォーマンスとの関連について実験を行った。高特性不安者は低特性不安者とは反対に心拍を低下させることにより、覚醒状態を低下させ、一定のパフォーマンスを維持することに努めていることが明らかにされた。
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