研究課題/領域番号 |
11680114
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
家政学一般(含衣・住環境)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
堤 伸子 長崎大学, 教育学部, 助教授 (40197736)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 食料消費 / 食の外部化 / 中食 / 外食 / ファジィ回帰分析 / 広がりパラメータ / 所得 / ファジィ回帰 |
研究概要 |
消費者の行動は、社会・経済環境外的環境の変化に対応して徐々に変貌し、消費者の所得や価格に対する反応のしかたも異なってくる。また、所得や価格などの経済要因のみならず社会環境の変化に影響され、消費者の主観的判断にも左右される。食料消費の実態を、統計資料を用いて栄養消費と家計消費から分析した結果、近年の食生活の変化において顕著にみられる現象は、食の外部化であることが示された。食の外部化行動においては、消費者の判断の主観的あいまいさが入る余地が大きいものと推察される。中食や外食に関する消費行動は、家計より個人が単位となってなされることが多いので、消費者の生活スタイルや食意識が反映されやすいからである。そこで、本研究では、消費者の主観的判断のあいまい性に対応するために、ファジィ回帰分析を用いて、食料消費行動を計量的に示すことを試みた。平成11年度には、調理食品と外食を対象に、M.Nerlove型動学モデルを基本としたファジィ回帰モデルを用いて推計した結果、その有効性が確認できた。平成12年度は、さらに対象を細分化してファジィ回帰モデルの適用を試みた。調理食品を主食的調理食品とその他の調理食品に分けて推計した結果、どちらにおいても、所得要因については、広がりパラメータが示された。つまり、これらの支出行動に対して、相対価格と習慣効果は直接的に影響しているが、所得との間にはあいまいな関係が存在しており、所得のこれらの支出行動に対する影響力には一定の幅をもつことが判明した。また、いずれの項目ともその可能性の幅は、年々拡大していることも明らかになった。特に、主食的調理食品においては顕著であった。長期間にわたり食の外部化が着々と進行してきたことや、その間中食・外食産業も多様化し、食の外部化の内容も様変わりしてきたことを考えると、可能性の幅の広がりはあいまいさを含む間接的な影響がより複雑さを増してきたと推察される。
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