研究課題/領域番号 |
11680162
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化財科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤井 義久 京都大学, 農学研究科, 助教授 (10173402)
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研究分担者 |
簗瀬 佳之 京都大学, 農学研究科, 助手 (00303868)
澤田 豊 京都大学, 農学研究科, 助手 (80226076)
奥村 正悟 京都大学, 農学研究科, 教授 (40109046)
吉村 剛 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (40230809)
今村 祐嗣 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (70151686)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2000年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | AE / 文化財 / シロアリ食害 / 非破壊検査 / 虫害 |
研究概要 |
本年度は、木造の伝統的民家(和歌山県)について、シロアリ食害調査を行い、AEによる食害の非破壊検出を行った。あわせて、一般の木造戸建て住宅についても食害の非破壊検査を行った。さらに建造物への組込み型の小型センサについて、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)のシートを用いたセンサを試作しその性能を検討した。また別途試作した現場用の小型のデータ処理・転送装置と、そのデータをインターネットを介して収集・監視するシステムをについて、その基本性能を検討すると共に、これを文化財に適用する際の問題点を検討した。装置の構成は、現場に設置する装置として、建造物部材にとりつけるAEセンサ、センサからの信号を増幅・ろ波・検波および計数する検出器(これは前年度以前の研究で開発済み)、計数結果をCPUに引き渡すためのインターフェイス(イベントアダプタ)および現場用CPUである。現場用CPUは電話回線やLANを介してサーバコンピュータに対して、現場でのAE計測結果を送信する。計測結果は、現場と離れたクライアント(研究者あるいはシロアリ防除会社など)側のコンピュータや携帯電話から、サーバにアクセスすることによって閲覧・解析が可能になる。これらの装置(ハードウェア)に加えて、装置を制御する基本ソフトウェアをも開発した。これまで調査した9件の歴史的建造物について、その構造・材料、虫害や腐朽の調査結果を総括し、虫害の診断のための基礎資料とした。またAEを用いたシロアリ食害の非破壊検出実験を行った物件について、その結果を解析し、現場用AEセンサの性能と使用上の問題点を検討した。さらに環境の温湿度や木材の含水率と、シロアリの摂食行動との関係をAE計測によって検討した。一方、建造物へのシロアリ侵入の物理的に防ぐ方法として、建設排土から製造した粒子層の可能性を検討し、粒子層へのシロアリの侵入をAE計測によって検出する方法を検討した。以上の研究を総括し、報告書を作成した。
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