研究分担者 |
秦 健吾 大阪府教育センター, 教科教育部・カリキュラム研究室, 研究員兼主任指導主事 (70291200)
佐藤 昇 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第二室, 主任研究員 (70187219)
東 徹 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第一室, 主任研究員 (30132939)
大辻 永 茨城大学, 教育学部, 助教授 (20272099)
中井 精一 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第二室, 研究員兼指導主事 (50300992)
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研究概要 |
1 現在まで地域を主題とした「総合的な学習の時間」に最も近い教育活動として「環境教育」の実践を取り上げ,両者に共通するその意義と問題点を分析した。また,児童・生徒にとって身近々地域(大阪)を取り扱った「地域環境をテーマとした野外観察や調査」の方法を具体的に示し,大阪以外の国内の各地域でも可能な教材開発の観点を明らかにした。加えて,学校教育現場だけでなく,大学,教育センターでの教員養成・研修についても「総合的な学習の時間」を実施するにあたっての現状と課題を分析した。 2 「総合的な学習の時間」と関連する教材を,様々な角度から検討した。例えば,100年以上の伝統をもつ河川教材を当時の教育課程や指導要領を踏まえた教材史から分析した。地域における自然と人間,人間と社会との関係から生じる問題点を大阪平野の都市化地域に生じた1972年大東水害から考察した。さらに地域を空間軸だけでなく,時間軸から捉えることも考え,科学史に関する地域教材の活用にも焦点をあてた。また,自然災害に関する教育や防災教育は「総合的な学習の時間」の目的と一致することも多く,教材として取り上げる意義のあることを1995年兵庫県南部地震以後の動向から明確にした。 3 教室や学校を離れた場所での小学校・中学校・高等学校での実践的研究とその展開例を示し,今後の各教育現場への導入の意義を明らかにした.その例として,「総合的な学習」と「学校ビオトープを活用した環境教育」との関連を示したことや,学校外の施設や人材を教育活動にとり入れた「動物園を活用した環境学習」,「野外活動センター」での環境プログラムの実践,「大阪府教育センター」での野外研修から意義と課題を考察したことが挙げられる。
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