研究課題/領域番号 |
11680209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
西原 明法 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (90114884)
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研究分担者 |
須田 和裕 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (70192135)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 画像処理 / スポーツトレーニング / 選手位置検出 / バドミントン / 移動軌跡 / DSP |
研究概要 |
バドミントンやテニス選手のコート上での位置を検出し、選手の動きを分析・フィードバックするためのシステムを2種類開発し、それにより実際に選手の動きの分析を行った。 第1のシステムは、DSPを用いたインタフェースによりリアルタイムに選手位置を検出するもので、位置情報のみをPCに送る。コート上から撮影した入力白黒画像からコート画像との差をとり、適当なフィルタをかけることにより、選手位置を検出する。当初バドミントン等の屋内スポーツのみを想定したが、輝度変化の大きい屋外スポーツにも対応できるよう背景更新アルゴリズムを実装した。また、雑音を軽減するフィルタを採用するとともに、雑音が混入して誤検出となった場合にそのフレームを棄却するアルゴリズムも提案した。128×128画素の画像を7〜8フレーム/秒の処理が可能である。得られた位置情報を音などで選手にフィードバックすることで、トレーニングを効率良く支援できる。 第2のシステムは、リアルタイム性を犠牲にしてカラー360×240画素の高精度の検出を行うもので、すべてPC上のソフトウェアとして開発した。コート上から撮影した入力画像からコート画像との差をとり、選手領域を抽出する。続いて差分画像を2値化、ラベリングすることで選手領域と雑音を区別する。得られた領域の重心まわりの矩形領域を切り出し初期テンプレートとする。次フレーム以降はテンプレートマッチングにより選手位置を追跡しテンプレートを更新していく。 このシステムにより、バドミントンのシングルスとダブルスにおいて初心者同士、経験者同士で試合を行わせ、移動軌跡を比較分析した。その結果、初心者と経験者で、シングルスでは左右の移動速度に差がなく、前後移動速度では経験者が有意に高いのに対し、ダブルスでは前後移動速度に差がなく、左右移動速度では経験者が有意に高いことが明らかになった。また平均位置についても有意な差が確認された。これらの結果は初心者がトレーニングする際に留意すべき点を明確に指摘している。 また、試合中の心拍数、血糖値、血中乳酸値を測定した結果、乳酸値の変化において、総移動距離と移動速度の強い影響が見られることが確認された。これより、位置追跡により、選手の乳酸値を推定できる可能性が示唆された。
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