研究分担者 |
綿井 雅康 十文字学園女子大学, 社会情報学部, 助教授 (80240472)
安達 一寿 十文字学園女子大学, 社会情報学部, 講師 (60222618)
井口 磯夫 十文字学園女子大学, 社会情報学部, 教授 (70212751)
堀田 龍也 静岡大学, 情報学部, 助教授 (50247508)
堀口 秀嗣 国立教育政策研究所, 教育研究情報センター, 総括研究官 (70103702)
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研究概要 |
本研究は,CSCW環境でのグループ活動のパフォーマンスおよびリーダーシップ育成を支援するためのグループウェアを開発することを目的として行った。1年目は,大学の授業でのグループ活動の実践をもとにリーダーシップ機能・役割について分析を行い,コンピュータ支援によるリーダーシップの育成について検討し,グループ活動の中でリーダーシップ育成を支援するグループウェアの要件と必要な機能を洗い出し,システム開発を進めた。2年目は,本学のネットワーク上に本システムを構築して大学での授業実践を行い,本システムを検証した。開発したシステムの特徴として,個人の思いつきや発想を活かすためのアイディアトレイ機能,自己評価や相互評価を支援するための電子掲示板,アンケート作成・集計機能,電子ポートフォリオ機能,情報公開のための情報共有とリンク機能,コミュニケーション支援として簡易メール,伝言板,予定表の機能を設定している。本システムを活用した授業実践を行い,次のような結果が得られた。 (1)グループの課題解決のために決められた役割を遂行する能力や協調性を身につけることができた。 (2)リーダーとして全体を見ながら計画・立案・実行・調整していく力や判断力が必要であることを体得することができた。 (3)グループ活動を円滑に進めることができ,グループ活動が活性化され,より高い成果を上げることができた。 (4)本システムには試行錯誤を繰返して意思決定を行えるようなシミュレーション機能を実現できなかったが,「意見を出す」「メンバーの意見を理解する」「グループ内の意見をまとめる」のに役立ったことから,グループの意思決定を支援することができた。 今回は授業での実践で対面による活動時間が多かったことから,得られた結果のすべてが必ずしもコンピュータ支援機能を活用したことによるものかどうかを明確にすることはできなかった。
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