研究課題/領域番号 |
11680227
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 多摩美術大学 |
研究代表者 |
楠 房子 多摩美術大学, 美術学部・情報デザイン学科, 講師 (40192025)
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研究分担者 |
吉川 厚 NTTデータ, 開発本部, 課長
石田 晴久 多摩美術大学, 美術学部・情報デザイン学科, 教授 (70017317)
吉橋 昭夫 多摩美術大学, 美術学部・情報デザイン学科, 講師
HARUHISA Ishda Tama Art University Information Design, Yoshikawa, Atushi NTT-DATA
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | CSCL / 本物性 / ゲーム感覚 / 相互作用 / participation / interactions |
研究概要 |
現状の教育実践の場では、共同学習よりも、ネットワーク上でのデジタルコンテンツを用いた知識の検索を行うことのみに主眼がおかれている。従来の教育ソフトでは共同学習への支援が次の2つの点で不十分である。Edutainment(教育と娯楽の融合)という言葉のみが先行し、単に子どもの「興味」のみを引き付ける技巧の開発に終始している。この解決のために教師-子ども-開発者の相互コミュニケーションによる開発が必要である。小中学生の学習者に協調学習支援システムを使わせる場合でも、彼等は単なる受動的なユーザでおる。学習者が、システムに慣れるにつれて、受動的なユーザから、能動的かつ創造的なプロデューサへと成長していく。このような状況に追随できるような支援方法の開発が必要である。この2つの欠点を解決する共同学習支援システムには、学習者の視点からみた「本物性(authenticity)」と知識を楽しく学ぶという「ゲーム感覚」の2点が重要である。この字点を備えたシステムを実現し、学校教育の現場に普及させるために我々は次の方法で接近した。まず小学生との交流によって、子供の活動の文脈を理解する。そして理解しやすいデザインとはどういうものなのか、またどんな内容に興味をもつのかということを見出し、コンテンツを絞り込むための方法論を確立した。次に学習者は、「自分で問題をハンドリングでき、結果を得る」というゲーム感覚で、コンテンツを学ぶと同時に、コンテンツそのものをリフレクションするというインタラクションの中から、生徒同志の間の双方向的な知識の獲得が可能なシステムの実現と開発手法を確立した。今後本研究は、どのような段階設定が必要か、それぞれの段階でどのような相互インタラクションが大切か、さらに、それらのコミュニケーションをもとに、統一的な目標に収束させて行くためにはどのようなツール環境が必要か、などについて、重要な知見をもたらすものと考えられる。
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