研究概要 |
既存のCALLシステムに教師による発音を添削し、学習者にフィードバックする機能を付加した。従来のCALLシステムによる発音の評価は、教師による一方的な割り込みによるモニタ(検聴)で行われていた.従って,学習者にとっては、いつ教師からの割り込みがあるか,あるいは、充分な練習がされていない発音を聞かれると言った学習上の不安が常にあり,学習阻害の要因の1つでもあった.開発されたシステムでは次のような成果をあげることが出来た. (1)時間・空間を超えた添削が可能になった. 学習者の意思によって伝送された音声データは、一旦データベースに格納されることから,授業時間外でも添削指導が出来る. (2)学習者主導型である. 学習者自身が訓練して,納得した結果を教師に伝送することから学習者主導であると言える. (3)聴覚情報を視覚情報で補完する. 視覚表現はイメージとして全体を捉え、記憶性に優れた表現であることから,発音の添削を視覚的に表現し学習者にフィードバックすることにより,より理解を深められる. (4)評価結果のフィードバック. 学習者の時間計かによる忘却を防ぐために、学習画面および学習者の発音を添付して学習者の画面に再現する. 従来のCAIシステムに本機能を付加することによって比較的簡単に発音添削機能を持ったCALLシステムの構築が可能であることを確認した.
|