研究課題/領域番号 |
11680287
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育
|
研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
権 五定 龍谷大学, 国際文化学部, 教授 (30288641)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 教育的ナショナリズム / 教育的グローバリズム / (「自己」に組み込まれた)客体 / エゴセントリシズム / レシプロサティ / 教育的グロバリズム |
研究概要 |
韓国における「日本学習」は、大別すれば、教育的ナショナリズムという「停止の論理」に基づいて行われている側面と、教育的グローバリズムという「変化の論理」を取り入れようとする側面を合わせあっている。 「停止の論理」-ナショナリズムは、悪い過去をもち、それに責任を負うべき日本を教えようとする。変わりつつある今の日本ではなく、変えざるべからず過去の日本を教えることによって民族・国家認識を高めることができるという信念が働いている。この立場に立つ日本学習の論理は停止の文化として定着したまま変化を拒み、結局、客体-異文化としての日本の学習を困難なものにしてしまう。 「変化の論理」-グローバリズムは、国際化という変化の中で、国際理解・異文化理解を求める「主張」に基づいている。従ってこの論理に立った日本学習のあり方や方法は異体的に示されておらず、当為論になってしまう可能性も有する。韓国における日本学習は、ナショナリズムとの葛藤の中でグローバリズムの方向を模索していると見られるが、今のところ、グローバリズムはまだ当為論の域を超えていない。 韓国には、上の両極論理の理念や当為を超えて、、力強く日本学習を変化させ始めているエネルギーがある。日常生活の中で「日本」を体験している子ども達が日本学習を変えつつあるのである。学校教育が子どもを変える力の限界を見せており、子どもが学校教育を変えているリベラルな風景が、韓国における日本学習の場に見られると言えよう。
|