研究課題/領域番号 |
11680309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
伊東 祐郎 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 助教授 (50242227)
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研究分担者 |
小林 幸江 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 教授 (40114798)
横田 淳子 東京外国語大学, 留学生日本語教育センター, 教授 (40200894)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2000年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 外国人児童生徒 / 日本語教育 / 第二言語習得 / 日本語力 / 評価 / 言語テスト / 日本語テスト / JSL / テスト / 外国人児童・生徒 / 文章表現力 / 母語 |
研究概要 |
本研究から、テスト試案のもつ特徴が考察でき、今後のテスト開発を行う上で考慮すべき点を提示することができた。以下に特徴をまとめてみる。 (1)テスト形式と問題項目に関しては、児童生徒のコミュニケーション能力を測定するには、試案で出された3種のテストは必要である。(2)3種のテストは、学力発達を考慮して児童生徒の学年と受験できるテストの種類を明記しているが、この基準は妥当であると考えられる。(3)内容面においては、後述するように検討を要する部分がみられる。(4)問題項目数においては、全体に少ないので、数を増やすことが求められる。(5)読解力テストにおいては少なくとも2倍以上の項目数で構成する必要がある。(6)解答形式に不慣れなために、混乱した児童生徒がみられたことから、問題指示文や解答形式のあり方を検討する必要がある。(7)文章表現力テストでは、設問の解釈が異なり、記述の内容・量などに差がみられる。例などを提示して、混乱を避けるような工夫が必要である。 外国人児童生徒の日本語力にはさまざまな要因が関係している。平仮名や片仮名を「読む力」に対しては『母語』と小学校の『高学年』が関連要因として強く働いており、非漢字系や高学年の児童のほうが仮名を「読む力」の評価が高い。また、平仮名や片仮名を「書く力」に対しては『母語』と『滞日期間』の要因が強く働いており、非漢字系や滞日期間が長くなるほうが「書く力」の評価が高い。「聴く力」と「話す力」に対しては『中学生』の要因がもっとも強く働いており、『中学生』の場合はこれらの評価が低くなる。また、『母語』の要因も強く働いており、非漢字系のほうが「聴く力」や「話す力」の評価が高くなる傾向がある。 外国人児童生徒の日本語力測定のためのテスト開発には、外国人児童生徒の日本語力の水準と評価規準がまだ十分に研究されているとは言い難く、今回の基礎研究を基にさらなる究明が必要であることが確認された。
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