| 研究概要 |
本研究では(i)カテゴリカル変量を含む因果システムでの数理モデルおよびデータ解析法と、(ii)病原ウイルスの母集団感染システムの研究を大きな目標として、研究を行ってきた。(i)ではロジットモデルを用いたパス解析法の研究から、一般化線形モデルでのパスシステム表現と、因子効果分析の研究へと発展させてきた。ロジットモデルでの因子効果の研究では直接、間接および全効果の定義と分解、およびその解釈をオッズ比、エントロピーの観点から与えた。それらの研究成果は次項のEshima, N et al.(1999,2001a, b)で発表した。さらに、一般の効果分析は次の論文にまとめて投稿中である。
Eshima, N. et al. : Effect analysis of factors in fixed-effect generalized linear models ; Eshima N. et al. : An entropy measure for the predictive power of generalized linear models.
(ii)では人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)の感染システムに関する研究を行い、微分方程式系による数理モデルを構築し、感染システムの特徴を明らかにした。母集団におけるウイルスの時間的な存続と消滅の条件を与えた。その研究成果は次項のEshima, N et al.(2001)で発表した。また、年齢構造をいれた離散時間HTLV-Iモデルによる母集団ダイナミクスの研究はEshima, N. et al.(2003;to appear)として発表予定である。さらに、日本におけるHTLV-I感染者の地理的偏在についての研究は次の論文として、投稿中である。
Eshima, N. et al. : The origin of Japanese people and the population dynamics of the HTLV-1 infection,
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