研究課題/領域番号 |
11680327
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
統計科学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
仁木 直人 東京理科大学, 工学部, 教授 (10000209)
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研究分担者 |
橋口 博樹 東京理科大学, 工学部, 助手 (50266920)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2000年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1999年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 算術乱数 / 並列計算 / 独立系列 / 演算結果再現性 / モンテカルロ計算 / PVM / KLIC / 有限体演算 / 擬似乱数 / 並列処理 / モーテカルロ計算 / 乱数 / シミュレーション / 統計的独立性 / 再現性 |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)並列計算機上での大規模シミュレーションに向いた実用的算術乱数系列を提供するための具体的なソフトウェア実装技術の開発、(2)並列計算機に特有である演算順序の不確定性による「演算結果の再現性の崩れ」に対する対策方法の研究およびシステム開発、(3)組合せ最適化問題に見られるような爆発的に解くべき問題が増殖する場合への対処法の研究開発、にある。 研究の基本な部分である並列乱数生成法およびその実装(1)に関しては、有限体上の演算を用いた超長周期一様乱数系列(仁木,1984)の周期を分割し、それぞれの部分系列を並列生成することを提案し、実際にMPI, PVM, KLICを用いて構成された並列計算機上(バス結合およびPCクラスタ)に実装を行った。並列乱数系列間の独立性に関しては、逐次処理の際の評価が準用できることを数理的に明らかにするとともに、実際に生成した乱数列を用いた詳細な統計的検討を行い、非常に良好な性質を持つことを示すことができた。 再現性の崩れ(2)に対しては、並列実行プロセス数が一定の場合について、再現性を保証できる並列乱数生成方式を提案し、実際に確認実験を行った。ただし、プロセス数が多い場合のオーバーヘッドを軽減する改良が必要と思われる。並行プロセス数が事前に確定しない場合には、再現性を確保する解決策を見出せなかった。しかし、そのような場合では、乱数を使わなくても再現性がないことが多いので、特にこれ以上追求する必要はないかも知れない。 並列プロセスが大量に動的生成され消滅する計算(組合せ問題など)に対する対策(3)は、グリッドのようなマスタースレーブ型並列計算の場合のみ可能である。この種の計算に使われる独立性の高い並列プロセス群による計算に対しては、有効な手段を見出しかねている。
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