研究課題/領域番号 |
11680341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小柳 義夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60011673)
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研究分担者 |
西田 晃 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (60302808)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 連立1次方程式 / 疎行列 / 共役勾配法 / 前処理 / マルチグリッド / 代数的マルチグリッド / AMG / 代数的マルチグリット / 連立一次方程式 / Cholesky分解 / Jocobi前処理 |
研究概要 |
本研究では、不規則な構造をもつ非構造格子系を離散化して得られる大規模連立1次方程式の並列解法について研究した。対称正定値な方程式に対しては前処理付き共役勾配法(PCG法、preconditioned CG method)が有効な解法であるが、PCG法の有効性は、前処理による収束の加速と、前処理の並列演算可能性に依存する。本研究では、楕円型偏微分方程式を不規則な有限要素法で離散化した方程式に対し、幾何学的構造に基づき、Maximum Independent Set法により自動的にマルチグリッドを生成するアルゴリズムを考案し、これにGalerkin法を用いてより粗いグリッド上の方程式を構成する。この方法は等方的問題については有効であるが、異方性のある問題では必ずしも収束の早いマルチグリッド法にはならない。そこで代数的な情報を用いながら異方的問題のsemicourseningを自動的に行う方法を提案した。数値実験により、不完全Cholesky前処理法(ICCG)などと比較した。多くの問題でICCGに近い性能を示し、ICCGが並列化に困難があることを考えると十分実用的になると考えられる。等方的でないもんだいでは、異方性が100以上ではICCGにかなわないが、より現実的な問題では高速に収束できることを見いだした。今後は、代数的にマルチグリッドを構成するAMGやそれを前処理とする解法について研究する必要がある。
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