研究課題/領域番号 |
11680414
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
池田 充 名古屋大学, 医学部, 助教授 (50184437)
|
研究分担者 |
石垣 武男 名古屋大学, 医学部, 教授 (60094356)
山内 一信 名古屋大学, 医学部, 教授 (90126912)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1999年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
|
キーワード | コンピュータ画像診断支援 / 資料再標本化法 / ROC解析 / Brierスコア / 読影精度評価 / コンピュータ診断支援 |
研究概要 |
基礎的検討として、実際の胸部単純X線写真に擬似結節を埋め込むことの検討とCT画像に結節を埋め込んでその検出能に関する予備的な実験をおこなった。これらの検討結果から、埋め込む擬似結節画像と元となるX線画像にデジタル画像上で加算することによって擬似結節の植え込みを行うツールの開発を行った。ここで、胸部専門の放射線科医師による検討を行い適切な植え込み画像になるような経験則を得た。 実際の胸部単純X線画像における結節の存在診断において、CADの出力がどのような影響を与えるかについての検討をおこなうために、胸部単純X線1画像あたり15個から19個の人工結節を埋め込んだ5種類の胸部単純X線画像を作成した。これに対して、実際に研究段階のCADを適応した結果を参考にして、感度47.6%、特異度87.2%の擬似的なCADの出力結果を用意した。ここで、これらの感度と特異度は胸部単純X線画像上に設定した小正方形区画上で計算した。 これらの5種類の胸部単純X線画像について、上記の擬似的なCADを使用して読影する場合とCADを使用しない場合の2種類の読影方法において、胸部単純X線画像上の人工結節の検出能を比較することによって、CADの二次的な助言が存在診断に与える影響を検討することをおこなった。その結果、1)今回検討した精度のCADにおいては、真陽性の場合に対する結節の存在の確信度が全体として上昇したが、擬陽性の場合に対する結節の存在の確信度も全体としてよ昇した。従って、ROC解析による読影精度自体にはほとんど影響を与えることはなかった。2)確信度自体の評価の指標であるBrierスコアを用いた読影精度の評価では、CADを用いて読影した方が読影精度が向上する傾向が認められた。 尚、読影精度の評価の過程において、資料再標本化法およびROC解析とBrierスコアを用いた読影精度評価の方法に関する研究も行った。
|