研究分担者 |
辛 忠 岡山県工業技術センター, 室長
川畑 洋昭 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (70081271)
高橋 浩光 岡山県立大学, 情報工学部, 教授 (30109889)
ZHANG Zhong Department of System Engineering, Industrial Technology Center of Okayama Prefecture
章 忠 岡山県工業技術センター, 室長
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研究概要 |
連想判別とは,判別を行おうとするデータをパターン化し,連想記憶媒体(ニューラルネット)が,どのクラスを連想するかにより判別を行うものである。 本研究で得られた研究成果の一つに,アソシアトロンによる連想判別がある。アソシアトロンは連想専門のネットワークであり,その想起のメカニズムも比較的単純ながら強い連想能力をもつ。また,そもそもが3値出力であり,ニュートラルと呼ばれる状態はオリジナルなアソシアトロンは初期状態の時以外はとらないが,出力関数を変更して安定3値出力にできる。加えてセルラニューラルネット(CNN)のように不定セルも発生しない。そこで,アソシアトロン連想判別システムで有名なあやめの分類の問題を解かせたところ,誤判別1という好成績が得られた。これはソフトコンピューティング手法では最高記録である。 また,セルラニューラルネット(CNN)による連想判別に対してある種の最適化手法が得られた。CNNを用いた連想判別は申請者らにより,その緒がつけられた手法であるが,飽和関数の設計法などは未解決であった。これに対し,分担者の章らは,完全想起までの時間に着目し,最短時間での連想が可能となる飽和関数の設計を可能にした。この結果,肝臓病の診断結果において,従来に比べ良好な結果が得られている。また分担者の川畑らは飽和関数にヒシテリシスバンドを設けることにより,連想能力の向上を計った。その他バイナリーニューラルネットの研究や高速ウェーブレット変換による脳波解析など関連分野に対しても成果を得た。
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