研究課題/領域番号 |
11680483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
若谷 誠宏 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (00109357)
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研究分担者 |
浜口 智志 京都大学, エネルギー科学研究科, 助教授 (60301826)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | トカマク / ステラレータ / ヘリオトロン / 不安定性 / 磁気シアー / 速度シアー / 負磁気シアー / ケルビン・ヘルムホルツ不安定性 / 帯状流 / 電子温度勾配ドリフト波 / 異常輸送 / 逆カスケード |
研究概要 |
トカマクにおける負磁気シアー配位、あるいはステラレータにおける有限圧力の無電流平衡配位では、磁気シアーがゼロの面(ゼロシアー面)があり、その両側でゼロシアー面から離れるにつれて、磁気シアーが強くなっている。このような磁場配位にさらに速度シアーのあるプラズマ流が生成されて、閉じ込め性能が改善されることが多くの実験で示されている。この現象に対する理論的モデルの構築を試みた結果、磁気シアーと速度シアーの複合効果が重要な役割を果していることを見出した。得られた結果をまとめると次のようになる。 (1)磁気シアーだけが存在する場合には、適当な磁気シアーを選べば、不安定性の成長率を抑制できる。例えばトカマクにおけるイオン温度勾配駆動型ドリフト波の場合には負磁気シアーの方が正磁気シアーより安定化効果が大きい。(2)トカマクプラズマでは、常に負磁気シアー配位が不安定性の抑制効果を持つとは限らない。例えば、抵抗性インターチェンジモードは、負磁気シアーでは不安定になるが正磁気シアーでは安定である。(3)ポロイダルシアー流は、抵抗性インターチェンジモードに対して安定化効果を持つ。ただし、シアー流がない場合の径方向モード幅(d)が速度シアーの特性長(L)より短く、回転周波数が成長率にL/dを掛けたものより大きい必要がある。(4)注意すべきことは、ポロイダル流の速度シアーが強くなり過ぎると、ケルビン・ヘルムホルツモードが不安定になることである。(5)ケルビン・ヘルムホルツモードは速度シアーで不安定になるが、磁気シアーにより安定化されることが重要である。そのため、負磁気シアートカマクにおいて、電子温度勾配駆動型ドリフト波乱流により形成される帯状流(zonal flow)は、適当な磁気シアーを持つ領域で維持されることが見出された。この機構は内部輸送障壁の形成に寄与すると考えられる。
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