研究課題/領域番号 |
11680511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
田岸 義宏 筑波大学, 物理学系, 助教授 (70015551)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2000年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 拡散 / 重陽子融合反応 / 重陽子注入 / フレーキング |
研究概要 |
重陽子ビームを連続して標的物質に照射しながら、重陽子融合反応から放出される反応陽子数の照射時間に対する変化およびそのエネルギースプクトルを測定する事によって物質中に注入された重水素原子の拡散および深さ方向の重陽子分布を実時間で観察することのできる新しい測定方法を開発した。その大きな特徴は、重陽子ビームが注入する物質であり、かつこの重陽子ビームが標的内部に注入された重陽子の診断プローブの役割をしている点である。従って反応陽子の収量の時間依存性を観測することによって実時間で注入重陽子の挙動を観測することができる。今回の科学研究費の交付により実験を効率よく遂行するため検出器系および測定系の整備を行ない、次のようなパラメーターに対して測定を行った。(1)標的物質の種類(2)結晶構造、単結晶・多結晶の違い(3)温度変化(-5℃〜90℃)。今回の測定で得られた最も大きな特徴は、金属元素の種類によって、単結晶と多結晶のあいだで反応陽子数の時間変化、すなわち拡散の速さに著しい違いが観測されたことである。今回のような重陽子ビームを注入しながら重陽子の挙動を調べる場合注入重陽子が単に濃度勾配によって標的中を拡散していくという単純な過程に従わないので、注入重陽子が標的中でどのような確率で捕獲されるかという捕獲の過程が重要となってくる。今後これらの過程を取り入れて注入重陽子の拡散機構を解明していく。
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