研究課題/領域番号 |
11680590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
竹中 繁織 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60188208)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ビオチン / DNA / 縫い込み型インターカレータ / インターカレーション / 遺伝子検出 / ドットブロッティング / 粘度滴定 / 円二色性スペクトル / 縫い込み型インターカレーター / アビジン / アルカリフォスファターゼ / 化学発光 / 2本鎖DNA |
研究概要 |
特定遺伝子の迅速・高感度検出法の開発は、遺伝子治療や遺伝子診断の観点からますます重要になってきている。本研究では縫い込み型インターカレーターの二本鎖DNAに対する高い識別能を利用した迅速な高感度遺伝子検出法の開発を試みた。具体的には縫い込み型インターカレーターとしての性質を示すナフタレンジイミドの両置換基末端にビオチンを導入したビオチン化ナフタレンジイミドBNDの合成を試みた。BNDは、二本鎖DNAへ縫い込み型インターカレートすることによりビオチン部を主溝と副溝に位置させることができる。これにアビジンを結合させることによりこの部位の二本鎖解離は不可能となる。更に、ビオチン化アルカリフォスファターゼを連結させることにより従来の化学発光型DNA検出法へ適用できると期待される。 ビオチン化ナフタレンジイミドBNDを設計・合成した。分光学的,流体力学的検討から、このビオチン化ナフタレンジイミドBNDが2本鎖DNAにインターカレーションすることが明らかにでき、当初の目的を達成できた。しかしながら、その展開としてのビオチン化ナフタレンジイミドBNDを用いたドットブロッティングによる遺伝子検出は、十分な結果を得ることはできなかった。今後、条件を検討していく必要がある。十分な結果を得ることができなかった理由として、アビジンを加えた際に、DNAにインターカレーションしているビオチン化ナフタレンジイミドBNDの一部が引き剥がされて可能性が挙げられる。この点を解決するため、ビオチン化ナフタレンジイミドBNDのリンカー部を長くした分子設計が必要である。 本研究により、新規縫い込み型インターカレータの遺伝子検出試薬としての可能性を示すことができた。今後、更なる分子設計・モデル実験などを通じて従来の手法を凌駕する遺伝子検出システムが構築できるものと期待している。
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