研究課題/領域番号 |
11680650
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 国立循環器病センター |
研究代表者 |
若林 繁夫 国立循環器病センター研究所, 循環分子生理部, 室長 (70158583)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | Na^+ / H^+交換輸送体 / 膜トポロジー / 変異導入 / 細胞容積調節 / CHP / Li^+イオン / 細胞内pH / 細胞容積 / カルシニューリン類似タンパク質 |
研究概要 |
細胞内pH・Na^+濃度・細胞容積の調節は、生物の生死にかかわる重要な問題である。Na^+/H^+交換輸送体(NHE)は、細胞内pH・容積調節、腎臓・小腸などの上皮細胞におけるNa^+・HCO_3^-吸収に関わる主要な輸送体ファミリーである。NHEはホルモン・増殖因子・浸透圧変化等さまざまな細胞外シグナルに反応して調節されることが知られており、NHEが生体のイオン環境整備の担い手として重要であるだけでなく、細胞内情報伝達の形質膜における最終ターゲットとしても興味深い研究対象となっている。 私達は、平成11年度〜平成12年度にかけて、NHEの構造・機能相関およびNHEの活性調節の分子機構について研究し、以下に述べる成果を収めた。 1.NHE結合タンパク質の一つ、カルシニューリン類似タンパク質(CHP)が種々のNHEアイソフォーム(NHE1-5)の活性に必須のサブユニットであることが明らかにした(JBC、2001印刷中)。 2.システイン変異の手法を用いてNHE1の膜トポロジーを詳細に検討し、従来のものとは異なる新しいトポロジーモデルを提唱した(JBC、2000)。 3.変異導入および第二のもどり変異による解析から、NHE1残基間の空間的配置に関する示唆を得た(FEBS letters、2000)。 4.NHE1およびNHE2はLi^+イオンによって活性化され、この活性化にはチロシンリン酸化が関与することを発見した(Pflugers Archiv.2000)。 5.NHE1とNHE2の浸透圧に対する反応性の違いを利用して容積調節の機構を研究し、NHE2の細胞外ループ領域が容積調節に何らかの阻害作用を有することを見出した(論文投稿中)。
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