研究課題/領域番号 |
11680744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 滋賀医科大学 (2000) 藤田保健衛生大学 (1999) |
研究代表者 |
新井 良八 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20159487)
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研究分担者 |
肥田 岳彦 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (20097736)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | ノルアドレナリンニューロン / セロトニンニューロン / ドーパミン / モノアミン酸化酵素 / セロトニン / ノルアドレナリン / 交感神経 / 自律神経 / 脊髄 / 側角 |
研究概要 |
交感神経節前ニューロンは胸髄の側角に存在し、脳幹のセロトニンニューロン、ドーパミンニューロンおよびノルアドレナリンニューロンから神経終末を受ける。我々は酵素組織化学を用いて、ラット胸髄側角ニューロンの20%がB型モノアミン酸化酵素(MAO-B)を持ち、その他の胸髄側角ニューロンはA型モノアミン酸化酵素(MAO-A)もMAO-Bも持たないことを明らかにした。さらにMAO-Bを持つ側角ニューロンは、MAO-AもMAO-Bも持たない神経終末とシナプスをつくることを見い出した。脳幹ドーパミンニューロンはMAO-AもMAO-Bも持たないので、MAO-Bを持つ側角ニューロンにドーパミン神経終末が特異的にシナプスをつくることが考えられる。胸髄側角において神経終末から放出されたドーパミンは、B型MAOを持つ側角ニューロンに吸収されそこで分解される可能性が示唆された。 ノルアドレナリンニューロンでは、細胞質で合成されたドーパミンは小胞に移行しそこでノルアドレナリンに変換され、放出されたノルアドレナリンは元のニューロンの細胞質に再吸収され再び小胞に移行する。我々は酵素組織化学を用いて、ラット青斑核ノルアドレナリンニューロンに、ドーパミンおよびノルアドレナリンを分解するMAOが存在することを明らかにした。さらに、MAO阻害剤投与ラットは対照群と比較して、青斑核ノルアドレナリンニューロンにおいてドーパミンおよびノルアドレナリンの免疫染色性が亢進したことを見い出した。これらの結果は、細胞質で合成されたドーパミンの一部は小胞に移行し他のドーパミンは内在性MAOによって分解され、また細胞外から再吸収されたノルアドレナリンの一部は小胞に移行し、他のノルアドレナリンは内在性MAOによって分解されることをが示唆された。
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