研究課題/領域番号 |
11680753
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
横山 茂 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00210633)
|
研究分担者 |
東田 陽博 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30093066)
星 直人 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90229170)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2000年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 膜電位依存性カリウムチャネル / Kv1.1 / Kv1.2 / 膜電位依存性K+チャネル / 膜電位依存性^+チャネル / 膜電位依存性K^+チャネル |
研究概要 |
研究経過・結果は以下の通りである。 1.ラット膜電位依存性カリウムチャネルの構成サブユニット(Kv1.1とKv1.2)のアミノ酸配列にもとずく合成ペプチドをウサギに免疫し、抗血清を抗原ペプチド結合カラムクロマトグラフィーによって精製した。 2.上記抗体を用いてKv1.1あるいはKv1.2の相補DNAを導入したCOS-7細胞で特異的な免疫染色が認められた。いずれの抗体でも、ラット小脳膜分画を用いたウエスタンブロット解析において、特異的なバンドを検出された。 3.ラット腰部脊髄後根神経節と三叉神経節を酵素抗体法によって染色したところ、Kv1.1あるいはKv1.2の免疫反応性は中型から大型の神経細胞体で観察された。これらの細胞体の50%以上はニューロフィラメント(RT97)陽性であった。ペリフェリンと同時陽性の細胞は僅かであった。 4.脊髄後角では、Kv1.1、Kv1.2の免疫反応性は深部III-IV層で顕著であった。 5.ヒラメ筋では、Kv1.1およびKv1.2の免疫反応性が螺旋状の構造物に認められ、抗ニューロフィラメント抗体にも反応性を示したことから感覚ニューロンの末梢側受容体であることが示唆された。 6.下肢皮下への蛍光標識金コロイド注入後に標識されるL4後根神経節内の細胞体の一部はKv1.1あるいはKv1.2陽性であり、皮膚感覚ニューロンの少なくとも一部にこれらのチャネルが発現していることが示された。 7.坐骨神経切断後の腰部脊髄後根神経節でKv1.1およびKv1.2の免疫反応性の低下が認められた。したがって、生理的状態でKv.1.1、Kv1.2チャネルは筋および皮膚に分布する非侵害性感覚受容ニューロンにおける活動電位の大きさ、頻度、伝播等を調節していると示唆された。同時に、これらのチャネルの発現低下は神経損傷後の痛覚過敏、アロディニアの一因となる可能性が推測された。
|