研究課題/領域番号 |
11680802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
嶋 啓節 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60124583)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 絶対時間 / 前補足運動野 / 細胞活動 / 前頭前野 |
研究概要 |
最近のサルでの認知課題の研究により前頭野と高次脳機能の一つである"時間"のコーディングとの関連が指摘されている。申請者はこの"時間"のコーディングがどの部位のどのような活動によって表現されているのかを明らかにするための第一段階として補足運動野および前補足運動野から細胞活動を記録した。 サルの正面に白いパネルを配置する。サルが左手元に配置したホールド・キーを押すと課題が開始され、ランダムな時間(1-2秒)経過後、モニターに赤色、黄色あるいは緑色のLEDが2秒間点灯される。黄色の場合、サルは点灯後2-3秒の間に8(2秒課題)、赤色の場合は点灯後4-6秒の間に(4秒課題)、緑色の場合は点灯後8-11秒の間に(8秒課題)ホールド・キーから手を離さなければならない。また、赤色と緑色の指示する内容が逆転する課題も行った(それぞれ逆転8秒課題と逆転4秒課題とする)。すなわち、課題は5種類となり、各課題は5試行で1ブロックとし、ランダムな順序で遂行させた。赤色と緑色の指示する内容の逆転は当該ブロックの開始に先立ち3種類のLEDを2秒間点滅させることで知らせた。各試行が正解の場合には、0.6秒経過した後、ジュースを与えた。 1)補足運動野および前補足運動野から記録された多くの細胞はLED点灯からキー・リリースまでの待機期間中に顕著な細胞活動を示した。2)待機期間中、補足運動野の細胞の多くがキー・リリースに向かっての漸増活動を示すのに対して、多くの前補足運動野の活動はLED点灯直後からキー・リリースまでほぼ定常であった。3)多くの補足運動野の細胞活動は課題の種類に依存しなかったが、前補足運動野の細胞は待機時間に依存して活動が異なる例が多く認められた。これらの結果は前補足運動野がいくつかの種類の時間間隔生成を要する運動課題の遂行に重要な働きをしていろことを示唆している。
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