研究課題/領域番号 |
11680811
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 熊本大学 (2000-2001) 関西医科大学 (1999) |
研究代表者 |
白崎 哲哉 熊本大学, 薬学部, 助教授 (30264047)
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研究分担者 |
松田 博子 関西医科大学, 医学部, 教授 (10181736)
杉本 哲夫 関西医科大学, 医学部, 教授 (90144352)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2000年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ノシセプチン / STOCs / 細胞内カルシウム / 海馬 / 歯状回 / ORL1 / Ca^<2+>スパーク / Ca^<2+>パフ / Ca^<2+> / SMOCs / SMDCs / ORLI |
研究概要 |
近年、オピオイド受容体とホモロジーの高いオーファン受容体がクローニングされ、その後ダイノルフィンA (内在性オピオイド)類似ペプチド、ノシセプチン(Noc)が内在性アゴニストとして発見された。本研究はこれら新規受容体とアゴニストの生理機能解明を目指した。特に記憶・学習の観点から急性単離顆粒細胞におけるNoc応答を電気生理学的に解析したところ、ノシセプチンが受容体特異的にspontaneous transient outward currents (STOCs)を増強することが判明した。STOCsは[Phe^1Ψ(CH_2-NH)Gly^2]Nociceptin(1-13)NH_2により抑制された。BAPTA-AM処置によりSTOCsが消失すること、Cd^<2+>はSTOCs誘発に影響しないこと、テオフィリン、cADPRがコントロールおよびNoc誘発STOCsとほぼ同様の急峻な立ち上がり(5.55±0.04msec)と急峻な減衰過程(T_<1/2>=4.48±0.03msec)を持つSTOCsを誘発し、IP_3は減衰の遅いSTOCsを誘発すること、ライアノジンによりSTOCsが消失することなどから小胞体からのCa^<2+>スパークがSTOCsを誘発することが示された。また、STOCsの電流電圧関係、イベリアトキシン感受性、シングルチャネル記録などからmaxi-K_<Ca>チャネルの関与が明きらかとなった。増強されたSTOCsは過分極応答を誘発し、顆粒細胞の興奮性に抑制的に作用すると考えられる。Nocノックアウトマウスでも同様のSTOCsが記録された。このことから、Noc受容体にサブタイプが存在する可能性が示唆される。本研究において中枢神経細胞にSTOCsが存在し、筋細胞等で観察されるSTOCsに類似すること、ならびに中枢神経細胞のSTOCsが代謝型受容体により制御されることを初めて明らかにした。
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