研究分担者 |
平松 謙一 琉球大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50218814)
湯本 真人 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30240170)
岩波 明 東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80276518)
中込 和幸 昭和大学, 医学部・附属病院, 助教授 (30198056)
越田 一郎 東京工科大学, 工学部, 助教授 (00192055)
福田 正人 群馬大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20221533)
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研究概要 |
本研究においては,人間の高次脳機能,特に言語行動や思考能力における個人性やパーソナリティを取り上げ,収集を行った各個人の言語行動や思考過程における4種のデータ,すなわち,脳波・脳磁図や眼球運動などの脳活動情報,感情・パーソナリティや精神症状といった心理状態の評価,音声や顔表情・身体表現など行動パタンが示す談話・対話構造の分析的特徴,さらに他者がそれら行動から認知される心理状態の印象をパラメタ記述し,脳機能情報関連データベースとして統合して,個人性成因のモデル化を基に,思考・パーソナリティとその障害,さらに生活技能訓練などの治療・訓練に対する客観的な評価法の開発を行い,臨床および工学応用の可能性を検討した。 1.個人性発現の候補の神経調節物質活動を血中代謝産物から推定する脳代謝情報解析法を開発した。 2.言語・思考関連の多チャンネル脳波・脳磁図パタンから個人性を同定する解析法を開発した。 3.思考・パーソナリティ障害者の治療・訓練中の対話行動を収集・継時解析する方法を開発した。 4.正常者と障害者のMRI画像から皮質-皮質下系の個人性・異常性を抽出・解析する方法を開発した。 5.精神・知能検査課題を改良・オンライン化し,脳機能情報の同期収集可能な検査システム試作した。 6.脳波・脳磁図の個人特徴パタンと音声・身体表現の特徴パタンによる個人性抽出法を開発した。 7.個人性成因のモデル化を,大脳・小脳活動への伝達・調節物質の寄与をもとに進めた。 8.相互相関分析を言語音声および身体動作に適用して,対話の特徴と障害パタンの定量化を行った。 9.検査および治療・訓練時の脳機能情報と行動データの統合データベースを作成し,思考・パーソナリティ障害の客観・定量評価への応用をはかった。
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