研究課題/領域番号 |
11680840
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
根尾 昌志 京都大学, 医学研究科, 助手 (80311736)
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研究分担者 |
中村 孝志 京都大学, 医学研究科, 教授 (10201675)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | In situ hybridization / コラーゲン / オステオカルシン / オステオネクチン / オステオポンチン / β-燐酸三カルシウム / ポリメチルメタクリレート / 生体親和性 / ユラーゲン / 骨セメント / 組織適合性 / 生体活性 / in situ hybridization / リン酸三カルシウム |
研究概要 |
ラット脛骨に穴をあけ、β-燐酸三カルシウム(TCP、吸収性材料)、またはポリメチルメタクリレート(PMMA、非生体活性材料)の顆粒を埋入した。そして、埋入した顆粒周囲の細胞におけるI型コラーゲン(COL)、オステオネクチン(ON)、オステオカルシン(OC)、オステオポンチン(OPN)の4種類の骨基質蛋白のRNA発現を埋入後3、5、7、10日にin situ hybridization法を用いて解析した。穴をあけただけで材料を埋入しなかったものをコントロールとした。どの群においても、骨は穴の周囲から中心に向かって形成され、4種類の骨基質蛋白は活性化した骨芽細胞にほぼ同じパターンで発現されていた。COLは最も強く広く発現し、術後3日目から穴の周囲で認められた。他の3種類のRNAも7日までには骨を活発に形成している骨芽細胞に発現された。これらの活性化された骨芽細胞は、TCP顆粒の表面にはしばしば存在したが、PMMA顆粒の表面には認められなかった。また、骨芽細胞の活性は、TCP群ではコントロール群と差がなく、PMMA群では他の2群より劣っていた。一方、OPN陽性でCOL陰性の細胞がPMMA表面には強く長い期間認められ、酸フォスファターゼ活性を示すことからこれらは大食細胞や破骨細胞と推測された。これらの細胞は、TCP顆粒周囲にはあまり認められず、コントロール群ではほとんど存在しなかった。これらの所見は、材料周囲細胞の反応や遺伝子発現は、早期から埋入材料の生体活性や生体親和性を反映することを示した。
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