研究課題/領域番号 |
11680842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
湊 小太郎 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 教授 (00127143)
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研究分担者 |
米倉 義晴 福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (60135572)
菅 幹生 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学センター, 助手 (00294281)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2000年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | MRI / 拡散強調画像 / 拡散テンソル / 神経束抽出 / 対称性 |
研究概要 |
この研究は、拡散強調MRIによる拡散テンソル画像群から、脳内白質神経繊維束走行の3次元構造を抽出して可視化することを目的としている。 平成11年度は、拡散強調MR画像データの計測と交換手順を整備し、神経繊維束が太く検出の比較的容易な視放線部分を対象として、その3次元表示を実現した。すなわち、拡散テンソル楕円の主軸(固有値)と不等方度(FA)を表す画像をもちいて、固有値やFAの大きさと近傍画素との内積の閾値処理を基本にした神経束の強調手法を開発した。 平成12年度は、前年度の成果にもとづいてより頑健で精密な神経束抽出手法の確立をめざし、拡散テンソル場にポテンシャルフィールドの概念を導入した。すなわち、テンソル場における注目ボクセルとその周囲のボクセルの間に等価的相互距離を定義(リーマン空間)して、この距離に基づいた測地線連結処理によって神経束を抽出する方法である。この結果を用いれば、脳の機能結合度を定量的に解析することが可能になる。 さらに、神経束分布の対称性を評価する方法を考案した。脳の神経束分布は大局的には対称であるが、詳しく観ると各種の左右差があり、この非対称性を定量化すれば、脳機能や性差あるいは病変の指標となる可能性がある。本研究では、3次元T2強調MR脳画像から理想的な大局的対称軸面を検出するアルゴリズムを開発し、この対称軸面に対するMR拡散テンソルと神経束分布の非対称度を測定する手法を示した。
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