研究課題/領域番号 |
11691005
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
加藤 泰建 埼玉大学, 教養学部, 教授 (00012518)
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研究分担者 |
関 雄二 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 助教授 (50163093)
大貫 良夫 (財)リトルワールド博物館, 館長(研究職)
井口 欣也 埼玉大学, 教養学部, 助教授 (90283027)
清水 正明 富山大学, 理学部, 教授 (50162714)
坂井 正人 山形大学, 人文学部, 助教授 (50292397)
徳江 佐和子 日本学術振興会(東京大学), 特別研究員
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
29,710千円 (直接経費: 27,100千円、間接経費: 2,610千円)
2001年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
2000年度: 8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1999年度: 9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
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キーワード | アンデス先史 / ペルー / クントゥル・ワシ遺跡 / リモンカルロ遺跡 / タンタリカ遺跡 / カハマルカ盆地 / 考古学 / 文化人類学 / 形成期 / アンデス / 文明の形成過程 |
研究概要 |
1.研究の核となったのはペルー北部山地にある形成期の大神殿遺跡クントゥル・ワシの発掘調査である。三シーズンにわたる集中的発掘によってクントゥル・ワシ遺跡の編年を以下のように確立することができた。イドロ期(前1100-800年)クントゥル・ワシ期(前800-500年)コパ期(前500-250年)ソテーラ期(前250-50年)。編年の基礎となった土器資料は61タイプに分類でき、建造物の建設は少なくとも九つのフェイズに区分することができた。神殿域主要部の建物については基本的な配置構造があきらかとなり、建造物が各時期において繰り返し造り替えられていった具体的プロセスを詳細に把握することができた。 2.山地の神殿クントゥル・ワシと比較する目的で海岸部における同時代の遺跡踏査を行い、その中の一遺跡リモンカルロを二シーズンにわたって発掘した。その結果、この神殿が二時期に区分でき、後期の神殿建築にはクピスニケ様式の土器片を伴っていることが明らかとなった。また後期神殿の壁面七ヶ所において動物を表象した見事なレリーフ装飾を発見した。 3.クントゥル・ワシ遺跡の対岸山頂に立地するタンタリカ遺跡を二シーズンにわたって発掘した。その結果この遺跡はクントゥル・ワシ神殿と同時代の遺跡ではなく、ずっと後の15世紀にインカ帝国の支配下にあったクイスマンク王国時代の特別な集落であることが判明した。 4.クントゥル・ワシ遺跡の東方、分水嶺を越えたカハマルカ盆地における形成期の状況を把握するため盆地内の広域調査を実施し、とくに土器生産に関する基礎的なデータを収集した。 5.地元村落においてクントゥル・ワシ遺跡の調査を契機とする社会開発の動向を調べるため、博物館と文化協会に保管されている文書資料やクントゥル・ワシを扱った報道記事などの基本資料を整理した。
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