研究課題/領域番号 |
11691025
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
|
研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
菅谷 文則 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (10275175)
|
研究分担者 |
三船 温尚 国立高岡短期大学, 産業造形学科, 助教授 (20181969)
横田 勝 国立高岡短期大学, 産業造形学科, 教授 (10029225)
田中 俊明 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助教授 (50183067)
清水 康二 奈良県立橿原考古学研究所, 調査第二課, 主任研究員 (90250381)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
2000年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1999年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
|
キーワード | 漢代 / 青銅鏡 / 山東省 / 日光鏡 / 精白鏡 / 画像鏡 / 越と楚 / 方格規矩鏡 / 山東省中部 |
研究概要 |
日本の古代史の年代学の大枠は、文字資料で組み立てられているが、5世紀以前は文字資料が皆無に等しく、文字資料による歴史復原は極めて困難である。 そこで活用されるのが、古代中国で鋳造され輸入された銅鏡である。弥生時代後期から古墳時代前期に中国から輸入された鏡は、1000枚を下らない。われわれのテーマは、それらの鏡が中国大陸のどこから輸出されてきたのかを明らかにすることである。山東半島と長江流域の鏡を中心に調査を進めた。調査は考古学、鋳金、冶金、歴史の研究者が合同であたった。 山東省の銅鏡を中心に調査した。山東省文物局の全面的なご支援を得たので、出土銅鏡、収蔵銅鏡ともに精査できた。山東省は、内陸部から半島にかけてが戦国の雄国、斉の領域で、他に済南国、魯国、騰国などで、中小の国があった。また、長江以南の越が海岸に沿って山東半島まで領域を広げており、楚が、西南方向から内陸部ふかくまで領域をのばしていた。複雑な古代政治地図が、現在の山東省の古代なのであった。 銅鏡の特色は分析途中であるが、その成果は、(1)大形鏡が少ないこと。(2)日光鏡、昭明鏡が多く、精白鏡が極めて少ないこと。(3)重圏文鏡はさらに少ないこと。(4)草葉文鏡にも大形鏡が少ないこと。(5)江南系の神獣鏡や獣文鏡が多いこと。(6)紀年鏡1枚を博物館収蔵品鏡から見つけたこと。(7)紐穴鋳つぶれした鏡があったこと。(8)長方形の紐穴をもつ鏡もあったこと。などが判明した。これらは日本の弥生後期から、古墳時代前期の鏡とを比較する上で、極めて重要である。
|