研究課題/領域番号 |
11691027
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
|
研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
田村 晃一 青山学院大学, 文学部, 教授 (30082613)
|
研究分担者 |
清水 信行 青山学院大学, 文学部, 教授 (00178980)
鈴木 靖民 国学院大学, 文学部, 教授 (20052160)
宇田川 洋 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (50107520)
酒寄 雅志 国学院大学, 栃木短期大学, 教授 (90187055)
大貫 静夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (70169184)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2000年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1999年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
|
キーワード | ロシア / 沿海州 / 土城 / 渤海 / クラスキノ / 日本道 / 甕城 / 日渤関係史 / 沿岸州 |
研究概要 |
ロシア沿海州の東南端、ポシェット湾沿岸に位置するクラスキノ土城が、古代国家渤海の「日本道」に関連する遺跡であるという意見が提出されてからすでに40年ほど経過した。1980年以来、ロシア側の研究者がクラスキノ土城の発掘調査を継続しているが、それは主として、城内西北隅に位置している寺院跡に対するものである。本研究の代表者である田村は1992年以来、沿海州における渤海関連遺跡の踏査や発掘などを実施してきた。今回、この一連の調査の最終段階として、平成11・12年度の2年にわたり、すでに田村が中心となって平成10年度に行なったクラスキノ土城の考古学的調査を継続することにした。平成11年度は東門の甕城部分の調査、東側城壁に設定されたトレンチ部分の調査、及び城壁南側の測量調査などを実施した。平成12年度は、まず4〜5月に城内一帯と西壁の測量を実施した。また9月中旬には、まだ踏査していない海岸地帯の遺跡を歩くこととし、チュグエフカ土城、パブロフカ土城などを踏査した。3月の遺物調査は極東研究所に保管してある、ロシア側の調査資料、とくに瓦類の調査をおこなった。これらの成果は報告書にて報告する。過去2回にわたる発掘調査の際、われわれは常に台風の襲来や湧き水などよって悩まされ、渤海時代の文化層まで発掘調査を及ぼし得なかった。これはおそらく、この地域一帯の地盤沈下によるものと思われる。このような状況のなかで知り得た大きな成果は、城壁がかなり後代になって修復されていること、東門の甕城部分の構築が、最初の土塁構築よりも遅い時期のものであるということであった。われわれの調査では、日本道を証明するものは一つも発見されなかったが、今後の渤海文化層の発掘に期待するものである。
|