配分額 *注記 |
13,870千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 1,170千円)
2001年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2000年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1999年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
本研究は諸外国の学校における薬物乱用防止教育の構成,内容,指導方法,および評価方法を調査研究し,我が国の薬物乱用防止教育に資することを目的とした.平成11年,12年,13年の3年間にわたり北米(アメリカ合衆国,カナダ),ヨーロッパ(イギリス,フランス,ドイツ,オランダ,スウェーデン,WHO),オーストラリア,アジア(タイ,シンガポール,国連麻薬統制局アジア部局(UNDCP))などの諸国を訪問調査し,以下の結果を得た. 1.世界各国における薬物乱用の実態に関する調査,資料収集を行い,世界各国の薬物乱用の実態と背景要因を分析し,薬物乱用の若年化は世界共通の現象である. 2.薬物乱用防止教育は調査した世界各国の学校で行われていた.しかし,その実施母体は国によって様々であり,学校,教育委員会のみでなくNGO,警察,宗教団体などが関与するケースが認められた. 3.調査したほぼすべての国の薬物乱用防止教育はライフスキル教育を基盤にするものであった. 4.今回の調査から学校において有効な薬物教育を実施するためには以下の点が重要であることを明らかにした. ・薬物乱用防止教育に関する学校の方針を明確にし,具体的な目標を設定する. ・小学校の段階から系統的な薬物教育を行う. ・学校教育のすべてを通じて薬物乱用の有害性,危険性に関する明確なメッセージを繰り返す. ・児童・生徒の発育・発達段階,ニーズを踏まえた薬物教育の内容,指導方法を採用する. ・学校教育カリキュラムの中に薬物教育を位置づける. ・教員,行政関係者,保護者,地域住民,および児童・生徒のすべてが参加できるようにする. ・薬物教育に関する教員の研修を行う. ・定期的に学校の薬物教育を評価,見直しを行う.
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