研究課題/領域番号 |
11691088
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
文化人類学(含民族学・民俗学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
丸山 孝一 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (80037035)
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研究分担者 |
久保 智之 九州大学, 人文科学研究院, 助教授 (30214993)
坂元 一光 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (20150386)
森川 哲雄 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (50101275)
西原 明史 安田女子大学, 文学部, 講師 (60274411)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
2000年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1999年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 少数民族文化 / エスニシティ / ウイグル族 / イスラム文化 / 家族関係 / 通過儀礼 / モンゴル族 / アイデンティティ / イスラム原理主義 / 宗教復興運動 / 親族関係 / 衣禅派 / 神秘派 |
研究概要 |
本研究は、21世紀における世界の最重要課題のひとつとである、国家と民族あるいは民族相互間の軌轢の解決に資する目的のもと、特に中国新彊少数民族を事例として取り上げてきた。新彊地域における宗教活動に関する調査研究の困難さの認識をふまえ、主として家族関係や学校・家庭教育、あるいは生業形態についての現状把握を通して民族文化の維持・変容の理解にせまった。(1)前年からの継続課題であったところの、ウイグルの高齢祖父母が「父母」として孫を養育する慣習については、ハミ地区、カシュガル地区において確認することができ、ウイグル民族文化を特徴づける独自の家族周期のあり方が明らかにされた。(2)ウイグル民族文化を特徴づけるイスラム信仰についての直接的な参与観察は困難であったが、子育て習俗としての子供の通過儀礼についての調査によって、そのエスニシティの中核を構成する信仰世界の一端を明らかにした。(3)新彊ウイグル地域には、ウイグル以外にもカザフ族、キルギス族、モンゴル族など遊牧を基本的生業とする少数民族も多く居住するが、分担者の森川は、なかでも中央政府によるモンゴル族に対する定住化政策が予想以上に進行しており、こうした生業形態の変化が、モンゴル族のエスニシティの変容に大きく影響する可能性があることを明らかにした。(4)中国側研究者にも熱心な協力を得ることができ、民族文化の動態を左右する民族教育政策や言語問題等を分析した論文の提出を受けることができた。
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