研究課題/領域番号 |
11691090
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
行武 潔 宮崎大学, 農学部, 教授 (30174832)
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研究分担者 |
尾崎 統 統計数理研究所, 予測制御系, 教授 (00000208)
加藤 隆 森林総合研究所, 林業経営管理部, 科長
吉本 敦 統計数理研究所, 調査実験解析研究系, 助教授 (10264350)
庄司 功 筑波大学, 社会工学系, 助教授 (20282329)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
16,380千円 (直接経費: 15,000千円、間接経費: 1,380千円)
2001年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2000年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1999年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 森林経済学 / 木材貿易 / 森林環境政策 / 需要と供給 / 国内市場 / 造林、伐採費 / 空間均衡モデル / 計量経済分析 / 数理モデル / 森林環境対策 / 生産・消費国 / 北欧材輸入 / 地域・国際社会 / 伐採の生産性 |
研究概要 |
これまでの研究成果を簡潔に示せば、以下の通りである。 I.定性分析編 1)中国におけるロシア材の輸入増加の影響として、(1)市場価格の低下による国有林経営の財政収支の悪化。(2)1999年1月以降、外材輸入取引権の取得に関する規制が事実上撤廃されたのを契機に中央や地方政府傘下の貿易関連企業に代わって民間企業・業者の増大。(3)中国側の集中的買い付けによる東シベリアバイカル湖周辺と極東沿海州地域での森林資源の一層の劣化。(4)違法伐採と違法輸入の増大等が上げられる。 2)欧州の対日輸出の増加が顕著なオーストリアの造林、伐出、輸送経費をみると、それぞれ21万円/m^3、2,240円/m^3と日本では格安の宮崎の事例で153万円/ha、伐出経費5,738円/m^3と比較しても極めてやすいこと、輸送費はオーストリアからはイタリア経由で日本まで約5,000円/m^3、現在の宮崎から東京までの輸送費とほぼ同じである。 II.定量分析編 1)日本の8地域需給分析結果として、総製材品需要の価格弾性値は大消費地である関東、中部、近畿で-1.0前後とかなり弾力的になったのに対し、九州、四国、東北の国産材産地では-0.1〜-0.5と前者に比べ非弾力的であった。一方、供給関数の価格弾性値は、国産材製材の0.12〜0.32、国内挽米材製材の0.08〜0.47、輸入製材の0.41であるが、有意水準の低い中国を除けば、各地域とも国産材の方が非弾力的となった。 2)上記で推定された8地域需給関数を基に空間均衡モデル分析を行った結果、均衡解における供給価格の上昇により輸入製材品供給は7.1%から9.7%に増加し、国産材製材品や国内挽き米材製材品供給はあらゆる地域で減少ることが指摘された。これは輸入製材価格が相対的に極めてやすいことによる。また東北は関東、北陸の、中国、四国、近畿の重要な供給地域であること等が指摘された。 3)FAOデータ等の定常性について単位根、共和分検定を行いつつ、世界における林産物貿易構造の計量的な解明を試みた結果、輸出入量の顕著な増大、減少期には、価格は弾力的な値を不す傾向が伺えた。輸出入量が増加傾向にあって価格弾性値が高い地域の輸出入品目は、北米の産業用丸太輸入、オセアニアの産業用丸太輸出、製材輸出、チップ&パーティクルの輸出、西欧のチップ&パーティクル輸出等であった。
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