研究分担者 |
西 憲敬 京都大学, 理学系研究科, 助手 (00222183)
北 和之 東京大学, 理学系研究科, 助手 (30221914)
小池 真 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (00225343)
河村 公隆 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (70201449)
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研究概要 |
1999年8,9月に、熱帯オーストラリアにおけるバイオマス燃料が、対流圏オゾンとその前駆気体成分(NOx,CO,CH_4,NMHCs等)、CO_1、エアロゾルの分布、化学反応系に与える影響を調べる目的のために高度0.3-13.5kmの範囲で航空機観測を実施した。航空機は日本から運用し、サイパンおよびポートモレスビーを経由しダーウィンに到着した。ダーウィンで集中観測を行った後、帰途はビアック、サイパンを経由し日本に戻った。この観測データを解析し現在までにわかった点を以下に列挙する。 1)0-3kmの高度でNO_y,O_3,CO,NMHsCに大規模なバイオマス燃料の影響が強く見られた。CO_1に対するNO_y CO,NMHCsの生成率を高精度で求めるデータを取得した。 2)北オーストラリア大陸上では高気圧性の下降流のため、バイオマス燃料起源の空気は3km以上には輸送されにくい。 3)3km以下の高度ではチモール海海上にバイオマス燃焼空気魂が輸送されている様子が観測された。 また1999年12月-2000年3月に北極域での下部成層圏-上部対流圏の大気成分の航空機観測をNASAと共同で実施した。中緯度から高緯度での様々な大気組成を冬期から早春にかけて測定することにより、上部対流圏の大気化学過程の緯度変化、季節変化を調べるためのデータが取得された。
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