研究課題/領域番号 |
11691136
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
人類学(含生理人類学)
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研究機関 | 国立科学博物館 |
研究代表者 |
馬場 悠男 国立科学博物館, 人類研究部, 部長 (90049221)
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研究分担者 |
楢崎 修一郎 群馬県立自然史博物館, 主任研究員
兵頭 政幸 神戸大学, 内海域機能教育研究センター, 助教授 (60183919)
松浦 秀治 お茶の水女子大学, 生活科学部, 助教授 (90141986)
海部 陽介 国立科学博物館, 人類研究部, 研究官 (20280521)
JACOB Teuku Faculty of Medicine, Gadjah Mada University, Professor
AZIZ Fachroel Geological Research and Development Centre, Senior Researcher
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | ホモ・エレクトス / ジャワ原人 / 人類化石 / 人類進化 / 古人類学 / インドネシア / 更新世 / サンギラン |
研究概要 |
野外調査 中部ジャワのポロヨ地域において、平成11年度に新たに発見されたジャワ原人頭骨化石の出土層位を特定するための調査を行った。発見者のグループにインタビューしたところ、頭骨は川底からすくい上げられたとのことであった。現場でトレンチを掘り、付近の層序を確認した結果、頭骨は、最近川の上流から流されてきたものである可能性が高いと判断された。そのため、川の上流へ遡りながら、川岸の露頭を確認し、化石を包含する場所を探して、そうした地点をプロットした地図を作成した。同時に、各化石包含層の層序的関係を調べるための、地質調査を行い、頭骨化石と対比させるための、動物化石資料を多数発掘・収集した。今後のさらなる調査で、この頭骨化石の出土層位を絞って行く予定である。 室内作業 1.インドネシアの地質研究開発センターにて、1996年発見の人類の後頭骨化石について第一段階の形態分析を完了した。結果として、この化石が原人のものであることがほぼ確定した。 2.地質研究開発センターにて、ジャワ原人の顎骨と歯の化石の形態学的研究を行った。この過程で、これまでジャワ原人のものと解釈されてきた遊離歯標本の一部は、実際にはオランウータンのものであることが判明した。ジャワ原人の時代の古環境については定説がなく、一部の研究者は、現在より乾燥して開けていた可能性が高いため、当時オランウータンはいなかったと主張している。今回の発見は、こうした当時の古環境復元の根本的再認識に一役買うものである。 3.インドネシアのガジャマダ大学に赴き、新発見の頭骨化石の予備的形態観察と写真撮影を行った。 4.サンギランのBukuran遺跡(1997年に原人の切歯出土)の凝灰岩資料の残留磁気分析した。この結果、Bukuran遺跡がカブー層の中部凝灰岩付近に予備的に対比された。
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