研究課題/領域番号 |
11691161
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
系統・分類
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
片倉 晴雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40113542)
|
研究分担者 |
大原 昌宏 北海道大学, 総合博物館, 助教授 (50221833)
高久 元 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40236203)
木村 正人 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (30091440)
中野 進 広島修道大学, 商学部, 教授 (70237337)
小島 純一 茨城大学, 理学部, 教授 (00192576)
上野 秀樹 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (10282972)
鶴崎 展巨 鳥取大学, 教育地域科学部, 教授 (00183872)
|
研究期間 (年度) |
1999 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
16,840千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 1,440千円)
2001年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2000年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1999年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
|
キーワード | アジア熱帯 / 種分化 / 生物多様性 / 東洋区 / オーストラリア区 / 陸産節足動物 / ウォーレシア |
研究概要 |
1)陸上生態系では、生物の種多様性は熱帯域でもっとも著しい。しかし、熱帯生物の種分化に関する知見は極めて乏しい状態に留まっている。本研究では、多数の島嶼を擁し、東洋区とオーストラリア区という2大動物地理区にまたがるインドネシアを研究の舞台として、陸産節足動物の多様性創出機構を解明することを目的とした。調査期間中に生じたインドネシア国内の政治・治安情勢の変化や、最終年度に勃発したアフガン戦争の影響のために、当初計画していたインドネシア東部の調査は実施できなかったが、スマトラ、ジャワ、バリといったマレーシア陸塊に所属する地域と、ウォーレスラインを挟むロンボク、スンバワの地域、およびウォーレシアの中核地域であるスラウェシにおいて充実した成果をあげることが出来た。また、計画最終年度である本年度は、熱帯と亜熱帯の境界域として知られるマレー半島のクラ地峡においても調査を行い、インドネシアで得られた知見を補強した。 2)成果の多くは現在とりまとめの最中であるが、分類群によってはウォーレスラインのおよぼす影響は異なっていることが明らかになった。例えばマダラテントウ類では、東洋区とオーストラリア区に対応した異なる種類相が存在するほかに、スラウェシにはフィリピンと共通した独自の要素があることが強く示唆されているが、移動性の高い狩りバチ類では、そのような傾向が弱い。また、ザトウムシ類やヤスデ類では、むしろインドネシアの西部から東部に移るに連れて増加する季節性の増大(=明確な乾季の増加)が分布を強く制限しているらしい。さらに、従来激しい論争の行われてきた食植性昆虫の種分化に関しては、同所性種分化の発端となるとされる寄主特異的なホストレースもしくは極めて近縁な同胞種群が多数確認され、一部のものについては量的遺伝学による解析や、実験室内における飼育・食草選択実験、交配実験を実施することが出来た。
|